子ども(6歳と3歳)だけで焚き火をさせても危険ではない、たった1つの理由

親が子どもに「危ないから止めなさい」と言うとき、子どもに問題があるわけでなく、親に安全を確保する自信がないだけです。

アウトドアで、子どもの “やりたい” という意欲を潰さないためには、(子どもより先に)親が世界を広げなけれなならないし、でなければ経験豊富な他人の助けを借りる必要があります。

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6歳と3歳だけで焚き火をする我が家

アウトドア好きな我が家では、キャンプに行くと、毎日のように焚き火をします。

火って、不思議な魅力がありますよね。

チロチロと揺れる炎を見ているだけでも、癒やされる気がするし、固形物が灰になって朽ちていく様子も、どこか興味深い。

単純に、うまく燃焼させるにも技術が必要(河原で拾った乾燥の足りない流木なんかだと、酸素が充分でないと、燃えてくれない)。

リアルタイムに変化する状況を見極めながら、最適解を探り、選択していくのは、パズルゲームのような面白さがあります。

もちろん、子どもにとっても、火はおもしろいものです。放っておいても、遊ぼうとします。

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うちの子たちは、今では、6歳と3歳の2人だけで、火の番ができるほど。

子どもたちに焚き火を任せて、私は料理を作ったり、ときにはトイレに行って、完全に目を離すことも少なくありません。

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「安全」のためには技術でなく体験が重要

もちろん、最初から目を離せたわけじゃありません。

「これならもう大丈夫」と安心できるようになったのは、子どもたち2人ともが、焚き火で火傷の経験をしてからです。

焚き火のやり方を覚えたから、ではないんです。

実際、うまく燃焼させるにはどうしたらいいか、と考えられるのは、6歳の娘だけ(それも、技術的にはまだ未熟)。

3歳の息子は、なんとか火の中に物を投入できる、という程度です。

この状態でも安全だと判断できるのは「火を触ったらどうなるか」「どこを触ったら火傷をするのか」ということを、(理屈でなく)体で覚えているからです。

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失敗して、軽微な火傷をすることはあるでしょう。

でも、焚き火台から落ちた、真っ赤に灼ける炭を、素手で掴んでしまう……というような致命的な事故は、まず心配ありません。

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怪我をさせない子育ては、子どもの世界を限定してしまう

軽微な怪我は、そのときは痛いですが、子ども自身に「次はどうしたらいい」という気づきを育みます。

仕事もそうですが、失敗してみて改善するのが、いちばん早く成長する。

やってみる前から「どうしたら上手くいくだろう」「失敗したらどうしよう」なんて考えていても、何にも前に進まないわけです。

何よりも重要なのは、“やりたい” という意欲を、潰さないこと。

“やりたい” という純粋な衝動から出発して、当然うまくいかないので「やり方」を学び、失敗を積み重ねながら上達する。

すると子どもって、見ている親が驚くほど、すんごいスピードで世界を広げていくんです。

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実は子どもの能力でなく、見守る大人にかかっている

とはいえ、この場合、監督者に知識・経験がなければいけません。

私は、小学生のころから一人で、直火で飯ごう炊さんをしていたくらい、焚き火の経験があります。

どこまでやっても大丈夫で、どこからが危険なのかが、ほとんど無意識に分かるため、(一緒にやっている限りは)幼児に火を扱わせることに、それほど怖さがありません。

「こうやったらいいよ」とアドバイスもできるし、あとは致命的な事故にならないようにだけ、神経を集中していればいいからです。

たまに子どもに向かって「危ないから止めなさい」という親を見かけますが、実はこれ、子どもに問題があるわけじゃありません。

大人に、安全を確保する自信がないだけなんです。

(もちろん、交通量の多い道路際でフラフラ歩くなど、本当に危ないケースは除きます)

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実際、私も、焚き火の見守りの自信はあっても、まったく別の未経験のことになると、そうはいきません。

たとえばカヤックは、2歳や3歳で楽しめるなんて、思ってもみませんでした。経験豊富な地元のおじさんのサポートがあって、安心して挑戦できたんです。

親自身が世界を広げていくことも重要ですし、親に自信がなければ、知識・経験が豊富な、他人の助けを借りることも大切なんだなと、近頃よく思います。