キャリア教育

224月

“10日で退職” 問題|ヨドバシカメラの販売は、どう足掻いたってつまらない

私が訴えたいのは、たった1つです。「ヨドバシカメラの販売は、どう足掻いたってつまらない」ということ。

「ゲームがつまらないんじゃなくて、自分がヘタなだけ」 10日で会社を辞めた社員への助言ブログが反響

もちろん、家電量販店の仕事が楽しくて仕方がないという人もいるでしょう。やり甲斐を感じているという人もいるでしょう。

そういう方にとってはカチンとくる記述になってしまうんですが(すみません)、でも、「家電量販店の販売なんかつまらない」と思う人も、確実に、しかも少なからず存在する。

“事実から目を背けてしまうから、こうした単純なミスマッチが生じてしまう” ということについて書きたいと思います。

 

ヨドバシカメラの販売の何がおもしろいんですか?

なぜ、家電量販店の仕事を、やってみたわけでもないのに「つまらない」と判断するのか。

今ではほぼAmazonですが、私もたまにはヨドバシカメラやビッグカメラやヤマダ電機へ買い物に行きます。こどもの頃から通算したら20年間くらいは足を運んでいます。

でも、“生き生きと仕事をしていて輝いて見える” なんて店員にあった経験がないんですよ。接客業にもかかわらず、です。

単純な話で、楽しそうに仕事をしているように見えないから、私の中では家電量販店の仕事=つまらない、なんです。やり甲斐があって、人に誇れる仕事なら、もっと輝いている店員に出会ってもいいと思う。東京ディズニーリゾートを見ろ、とまでは言わないけれど。

 

どちらかといえば「新入社員に非がある」という立場

でも、私は、10日で辞めた新入社員を擁護する気はありません。どちらかと言えば「非は新入社員の側にある」という立場です。

なぜなら、就職活動の段階で、つまらないものはつまらない、と認めなかったからです。

結局のところ、その仕事がおもしろいかおもしろくないかなんて、消費者として直に接する接客業なんて特に、判断材料は当たり前のように転がっているんですよ。

普段はまったく接する機会がない建設業だとか、製造業だったら、「中に入ってみなければわからなかった」という言い訳もわかるんです。

でも、ヨドバシカメラですからね。

アルバイトの延長のような仕事にしか思えない、と新入社員が言っているそうですが、そんなの入社してみなくても、誰でもわかる事実なんだから。仮に本社勤務だとしても、主戦場は販売なわけで、「アルバイトの延長のような仕事」とは、切っても切り離せない。

2週間の新人研修のうちの、わずか数日の販売体験で辞めるってどうなの、という意見もあるでしょうが、そこはむしろ私は評価します。しっかりと「おもしろくない」という事実を受け入れたからです。

 

根本的におもしろくないんだから、どう味付けしたって無駄

株式会社ヨドバシカメラ の人事ブログ:新入社員が退職した。(前編)| 【就活ならリクナビ2015】新卒・既卒の就職活動・採用情報サイト
辞めてどうするのか、Kさんに聞いてみた。 「公務員を目指します。」 まただ。採用や研修を担当していると、毎年必ずこういう若者と遭遇する。 「安定していて、楽そうだから」という、かつての私と同じ発想。 …

おもしろくないものは、どう足掻いたって、おもしろくないんです。「毎年必ずこういう若者と遭遇する」のは当然です。

会社の仕事の多くは、根本的におもしろくないものを、やり甲斐だとか、福利厚生だとか、高給だとか、人間関係だとかでカモフラージュして、なんとかおもしろく見せようとしているに過ぎないものなんです。

(個人的には、会社で働く限りは、ほぼすべての仕事がおもしろくないです。裁量権のある仕事も、責任のない仕事も、両方やってみて、よくわかりました。もっとも、私がそういう性質の人間だった、というだけなんでしょうけど)

やってみたら案外おもしろいのかもしれない、とか、クソみたいな期待はしても無駄です。

「楽しいチュートリアル」が必要だとか、教育システムを充実させないといけないとか、そういう問題じゃないんです。おもしろくないものは、おもしろくないんですよ。

 

こどものころから社会を見て回れるように

蛇足ですが、じゃあどうしたらいいのか、というのは、もう明らかな答が出ていて、教育現場において、いかに社会との接点を作るか、ということなんです。

現場ではすでに課題に取り組んでいる方々もいます。

学生を立派な社会人に育てあげている大学は存在するよ。

「アルバイトの延長のような仕事にしか思えない」という、それこそ子供でもわかる事実すら、就職してからでないと認識できないのは、学生にとって社会が未知の世界だからです。

実は向こう側へ行ってみたら超楽しいテーマパークがあるのかもしれない、と乙女チックな空想してしまう。

現在の教育システムは、ともすると社会との接点が一切ないまま、就職活動に臨まなければいけない仕組みになっています。必要なのは、社会の荒波から守りながらも、こどもや学生に社会をしっかり見せる、実感させる、ということなんです。

我が家では、教育現場には期待できないと考えているので、親が子を積極的に社会に連れ出そうと思って、いろいろ取り組みはじめています。

僕が子供を仕事に連れて行きたい5つの理由

[お金の教育]こどもに仕事を手伝ってもらってお給料を支給すると、お金でダダをこねなくなる

32月

“仕事はお金のために我慢してやるもの” という先入観を捨てよう

新卒一括採用には、「100社応募したけど、すべて落とされた。死にたい」というような話がつきまとうわけですが、とは言え、ごく一部の例外なのだろうと、さしたる根拠もなく思っていました。

が、この数字を見ると、100社に落とされるケースも、それほど珍しい事例でもないのかもしれません。

就活エントリー、1人平均44社 過去10年で最多:朝日新聞デジタル
1人平均44社 …

就職情報会社のマイナビは16日、昨年12月に解禁された2015年3月卒業予定の大学生と大学院生の就職活動状況調査を発表した。入社試験の応募資料を取り寄せるなど就職情報サイトや企業の採用ホームページからエントリー(登録)したのは、就活生1人当たり平均44・3社で、前年より3・3社増えた。

 

おかしいものはおかしい

以前、『17,200時間、地球約17周の無駄について。』という記事を書きました。

17,200時間、地球約17周の無駄について。

もし、往復2時間の通勤を年間200日、22歳から65歳まで続けたら、17,200時間(約2年間に相当)。仮に片道40kmだとしたら、688,000km(地球約17周)の移動距離になります。

もちろん、通勤する人をゼロにできるとは思いません。物理的に移動しなければならない立場・役割は存在するでしょう。

が、現在の状況は、企業に勤める大半の人間が、けっして短くはない時間をかけて通勤しているわけです。

“17,200時間、地球約17周” という数字を見たら、(現実問題としてどうしようもない、という事情はともかくとして)本当にこれでいいんだろうか? と感じるのが、素直な感性だろうと思うんです。

本当に、みんながみんな、これほどの労力をかけて通勤しなければならないんでしょうか。

 

主流なのは「就職できればどこでもいい」という就職活動

「就活で1人平均44社もエントリーしている」という事実からも、似た印象を受けます。

本当に、みんながみんな、こんなに大量にエントリーしなければいけないんでしょうか。

普通に考えて、どうしても入りたい会社が44社平均もあるわけがありません。

僕なんか、どうしても入りたい会社なんて、1社もありませんでしたからね。はは。

必然的に、世の中の就活生の多くは、「就職できればどこでもいい」という就職活動を展開していることになります。

 

「新卒で就職できれば勝ち組」は価値観の一つでしかない

当然と言えば当然なのかもしれないですね。私たちが子供のころから見てきた大人たちの多くは、楽しそうに働いているようには見えなかったですから。

実際、好きではない仕事でも、一家を養うために稼がなくてはならないからと、我慢して働いてきた大人は少なくなかったはずです。終身雇用という恩恵を考えれば、トレードオフで犠牲にするのもアリな選択肢だったのでしょう。

でも現在では、新卒で就職できれば勝ち組という考えは、ある一つの価値観でしかありません。「就職できなければ、のたれ死んでしまう」というなら話は別ですが、もっと世の中を広く俯瞰してみるのも、おもしろいと思います。

よーく見てみると、あちこちに楽しそうな仕事が転がっています。最初はそれがアルバイトだって、何の問題もないと個人的には思います。

そもそも、5社や10社ならまだしも、30社も50社も落とされたら「これは何かおかしいぞ」「自分にはこのやり方は合わないのかもしれない」と疑うのが、まともな感性というものではないでしょうか。

“仕事はお金のために我慢してやるもの” という先入観は捨てて、フラットな目で世の中を見てほしいなと思います。

1312月

心の奥底では誰も仕事と生活のバランスを取りたいなんて思っていない

本当は仕事なんかしたくないよね、というところから話を始めませんか。本当に大切なもの、譲れないものが認識できなければ、自分らしく生きられている実感が持てないからです。

 

女性リーダーを無理矢理つくる?

2013年11月、リクルートワークス研究所が、『提案 女性リーダーをめぐる日本企業の宿題』という文書を発表しています。

元も子もない言い方をすれば、企業側が女性を恣意的にコントロールして働かせよう、という戦略です(企業以外への提言も含まれていますが、本質はそう表現して差し支えないはずです)。

読みましたが、正直に言ってあまり好きではないですね。違和感の根源は、女性を無理矢理リーダーにする必要はない、という一点につきます。リーダーになりたい女性が、なれるようにすればいいだけです。

「なりたい人がなれるようにする」という意味では、上記の提言は、かなり逸脱しています(もちろん、なるほどと思わせる部分もありますが)。

結婚や子育てなどに対する想定不足から、合理的な人生選択ができないでいる女性に対し、企業側の論理に基づいた情報を積極的に提示して、働くことが当然であると誘導しようという印象が否めないからです(“女性をリーダーにするための企業への提言”なので、当然ではありますが)。

 

得られるものと失うものを同時に提示しなければフェアではない

子育て一つをとっても、育休は一年間を基本とし、その一年間という数字も世界的に見て長く、「アメリカでもアジアの多くの国でも、子どもを産んだ女性は3ヶ月以内に職場に戻ってくるものなのです」などと断定的に書いています。

しかしながら、3ヶ月で子どもから離れてしまえば、失われるものも当然あります。

直後に、長過ぎる労働時間を是正するために、8時間労働を目指すという提言がなされていますが、通勤を含め10時間も拘束されてしまっては、子どもとすごす時間は(眠っている時間を除いて)どれほどだと思いますか?

家事炊事の時間は、当然ながら子どもとべったりなんてわけにはいきません。下手したら、子どもをゆっくり抱っこしてあげる時間を3分しか取れない、という人もいるでしょう。

それを納得の上でやるんなら、いいんです。他人がとやかく言うべきことではありません。

が、それが当たり前と思い込んで、早くから子どもを預けて働きに出た人に限って、自身の子育てに後悔します。

得られるものと、失うものを同時に提示しなければ、まったくフェアではないというのが僕の意見です。

 

キャリアは子ども二の次にするほど大切なのか、という視点

それから、これは個人的な思いですが。上記提言には、子ども視点が一切含まれていない事実も、付け加えておきます。

3ヶ月や1歳で親から離れたいと思う子どもはいません(発達心理学の見地から、これは明らかです)。

キャリアって、子どもの気持ちを無視してまで守るべきものなんでしょうか。

成長に悪影響が出るとか、そんなことは気にする必要はないと思います。本当に仕事が好きだとか、一家が路頭に迷ってしまうとか、働くべき理由があるのなら働くべきでしょう。

が、何となくそうしなければいけない雰囲気だから、と確固たる理由もなく働きに出て、意図せず我が子の気持ちを無視する結果になってしまうのは、なんともやるせないですね。

おまけに、このときしか味わえない乳幼児期の成長にともなう感動や、子育ての楽しさを感じる機会も減ります。「いま、子どもの成長を一番目の当たりにしているのは保育士」という現職保育士の意見もあるくらいです。もったいないですね……。

育休が長くなれば、キャリアに悪影響が出る、と上記提言に書かれています。その分、収入も下がるんでしょう。

では一方で、キャリアを優先したとき、いったい何が失われるんでしょうか。言及しなければ、やはりフェアではありません。

 

ワーク・ライフ・バランスは妥協の思考である

もっともこれは、女性リーダーを増やすべきかどうか、女性労働力の活用は必要かどうか、という価値観の問題に集約されます。『提案 女性リーダーをめぐる日本企業の宿題』は、女性リーダーを増やすべきである、という信念に基づいて、発信されているわけです。

だから、是非は置いておこうと思います。

でも、たった一つだけ言っておきたいことがあります。

本当はみんな、心の奥底では、仕事と生活のバランスを取りたいなんて思っていない、という事実です。

そんなんじゃなく、自分に向かない事柄を可能な限り排除して、徹底的に自分らしく生きたいんです。

ワーク・ライフ・バランスって、なんだか格好いい言葉のように思われていますが、実際には妥協の思考でしかないと企業も社員も自覚するべきです。

 

妥協において切り捨てる部分を間違えてはいけない

人生において、ときに妥協が必要なのはもちろんです。

が、妥協というのは、最初から望むようなもんじゃありません。最初から妥協してしまうから、不満を抱えながら働き続けるハメになります。

企業が女性に何かをすべきだとしたら、体のいいマインドコントロールではないと僕は思います。

必要なのは、それぞれの心の奥底に潜む欲求としっかり向き合う機会を作ることです。

本当に大切なもの、譲れないものが認識できてはじめて、正しく妥協ができるようになります。切り捨てる部分を間違えてはいけないんです。

正しく妥協できれば、自分らしく生きられている実感が生まれ、心置きなく仕事に専念できるようになります。自ずとリーダーも生まれやすくなるでしょう(同時に、上記提言にあるように経験の積ませ方等を再考すればなおさら)。

 

企業は社員の「本当は仕事なんかしたくない」と向き合うべき

企業としては、社員の心の奥底に潜む欲求を見るのが怖いかもしれません。

それはそうでしょう。

だってみんな、本当は仕事なんかしたくないと思っているわけですから。

でも、だからと言って働かないという人はいません。

安心して、社員の「本当は仕事なんかしたくない」という根源から掘り起こして、社員それぞれが自身の欲求に気づけるように仕向けるべきです。

その結果、この会社では働けないという結論もあるかもしれません。が、それは社員にとってはもちろん、企業にとっても幸せな結論でしょう。

何より、社員の鼻先に人参をぶら下げて無理やり働かせる後ろめたさがなくなります。ロイヤリティの高いメンバーのみで構成される組織は、そうではない組織よりも生産性が高いはずであるわけで、採用・教育に関わる損失もすぐに埋められるでしょう。

みなさん、本当は仕事なんかしたくないよね、というところから話を始めませんか。

1112月

未経験の学生が立派なライターになれる、ニュースメディアの記事制作マニュアル7つの秘訣

学生から「後輩のプロジェクトの情報発信にも役立てたい」というリクエストをいただいたため、ニュースメディアの学生向け記事制作マニュアルを、内容を一般化したうえで、紹介します。

タイトルの付け方から、書き出し&締めの考え方、取材レポートの書き方、取材の心構えまで網羅しています。

 

FutureCenterNEWS JAPANの学生向け記事制作マニュアルについて

私が運営するフューチャーセンター情報専門メディア『FutureCenterNEWS JAPAN』では、大規模イベント時に、学生ライターの参加を募って活動しています。

非営利で運営しているメディアのため、現在は学生側に原稿料を出すことができません。そこで代替として、スキルアップの助けになればと、Webライティング講座を受講してもらったり、活動終了後に職業ライターの視点から詳細なフィードバックをさせてもらったりしています。

WEBライティングを学びたい&フューチャーセンターに関心のある学生を募集します。 | FutureCenterNEWS JAPAN

FutureCenterNEWS JAPAN 学生ライター活動報告 | FutureCenterNEWS JAPAN

※上記の活動報告記事の中に、実際に学生ライターが執筆した記事のリンクがあります

今回、紹介するのは、実際に学生ライターたちに使ってもらっている、記事制作マニュアルです。

Webライティング講座を受講してもらったのちに、当マニュアルを見ながら実際の記事制作に当たってもらうことで、学生ながら必要充分な水準の記事を書いてもらうことに成功しています。

現物はこちらです。

ただし、上記マニュアルはFutureCenterNEWS JAPANの記事制作に特化した内容になっています。

先日、学生から「後輩のプロジェクトの情報発信にも役立てたい」というリクエストをいただいたため、内容を一般化したうで、紹介します。

 

最初に考えるのは「記事の目的」「読者像」「読み手にとっての価値」の3つ

Webライティング講座で重点的に伝えているのは、細かい技術論ではなく、読み手にとっての価値を考える重要性についてです。

言うまでもありませんが、スキルどうこう以前に、読み手にとって価値のない内容では、誰も読んでくれません。

そこで記事を制作する際には、必ず “記事の目的” から逆算して、読者像を想定し、読み手にとっての価値を推測します。

別記事で詳しく解説していますので、必ずチェックしてください。これができなければ、小手先の技術を身につけたところで、まったく役に立ちません。

プロライターが教える|学生のライティングにたった一つ足りない「読み手にとっての価値を考える」視点の補い方

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①タイトル

・タイトルのポイントは、記事の価値(取材レポートなら取材対象の価値)を余すところなく伝えられるかどうかです。人はタイトルを見て、「読むかどうか?」最初の判断します

・広告をクリックさせるなどアクセス数を稼ぎたいのでない限り、記事のテーマに関心のない人に無理にクリックさせても意味がありません。テーマに関心がある人に漏れなくクリックしてもらえるように考えてください。釣りタイトルは不要です

【詳細解説記事】
正しいブログ記事タイトルの付け方|目的から逆算して考える5ステップ

 

②書き出し

・記事の冒頭では、もっとも大切な問いに答えます。すなわち、この記事はいったい何を伝えようとしているのか?です

・書き出しは「読むかどうか」、読むのなら「じっくり読むのか、流し読みをするのか」を決める要素です。タイトルと合わせて、ここですべてを伝えきってください。先を読んでほしいからと、情報を出し惜しみする行為は、絶対にやってはいけません

・「こんにちは、●●です。」など、挨拶を入れたい場合は、書き出しのあと、本文の最初に入れてください

・150字~300字程度が目安。簡潔に

・ 価値を伝えるには、問題提起や問いかけを活用すると伝わりやすくなるケースがあります。「●●って面倒なんですよね。でも××は、△△という方法で、そんな悩みを一発で解決してしまう素敵な取り組みです」など

 

③前提条件の説明

・本文です。ここから腰を据えて書いていきます。タイトルと書き出しで価値を伝えたら、次はそれがそもそもどんな背景の話なのかを説明していきます

・イベントの取材レポートであれば、イベントが開催された背景、主催者、関係者、イベント会場の様子など、読み手が必要とする(知りたいと感じる)だろう要素を紹介してください

・会場の雰囲気を伝えたり、人を紹介したりするには、写真が効果的です

・注意点としては、 人物名、団体名など、固有名詞は絶対に間違えないこと。執筆中、執筆後、校正時など、少なくとも3回は必ずチェックしてください

 

④取材レポートの内容

・イベントの様子を伝えるのに向いているのは、長々とした説明ではなく、写真です

・写真をベースに、イベントの全体を簡潔に伝えます。決して全部を詳細に伝えようとしないでください。とんでもない量の文章になってしまいます

・全体の中で1点か2点、特に印象的な場面やエピソード、心に残った発言、重要だと感じたポイントをクローズアップして伝えてください

・主観や感想は、(「〜と思いました」など、それが主観だと分かるようにしたうえで)積極的に入れてください

 

⑤小見出し

・Web上の記事では、小見出しは必須です

・読み手の利便性を最優先に考え、さっとマウスをスクロールしただけで記事の中身を把握できるように、各セクションを要約して、小見出しにします

・出し惜しみは厳禁。必ず、具体的に。「知りたかったら中身を読め」という態度では、読み手を最優先に考えているとは言えません 例:×「●●が語った衝撃の内容とは」→ ○「命が何よりも大切、は行きすぎた価値観ではないか」

 

⑥記事の最後

・記事の目的を達成するために、読み手にアクション(行動)を呼び掛けます。行動を呼びかけなければ、記事を書く意味がありません

・総括や感想を入れると、記事が締まりやすくなります(必須ではありません)

・読み手が「この取り組みは面白そうだ。今度参加してみよう」「なるほど、こんな取り組み方もあるのか。自分の活動に活かそう」「同じ問題意識を持っている人を見つけた! 連絡を取ってみよう」と感じたときに、即座に行動に移せるように、企画主催者の連絡先(ホームページなど)を記載します

・ 文脈次第ですが、「ピンときた方はホームページをチェックしてください」「次回#月#日のイベントに参加してはいかがでしょうか」など、アクション(行動)を促す文章で締めくくってください

 

イベント取材のポイント

取材に必要なもの

■メモ一式、または室内であればボイスレコーダー(スマホでもOK)

・ 印象的な場面やエピソード、心に残った発言、重要だと感じたポイントをメモしてください。すべてを細かくメモしようとしないでください。まず間に合いません

・ メモに夢中になってしまうと、参加者の様子や、場の雰囲気に気が回らなくなってしまいます。個人的には、室内イベントであればボイスレコーダーを使用します。セッション中は写真撮影に専念しています(重要だと感じたポイントのみ、スマホにメモしています)。ボイスレコーダーは文字おこしに時間が掛かるデメリットがありますが、確実です。それぞれに合った方法があると思いますので、試してください

■カメラ(コンパクトデジタルカメラやスマホでOK)
・イベントレポートは、議事録を作ろうとするのでない限り、写真を中心に構成したほうが、読み手にとって読みやすい記事になります。多すぎるかも、というくらい撮影してください。個人的には、半日のセッションなら、300枚以上は撮影します

・スライドや、みなで書き込んだ模造紙、付箋などを、メモ代わりに撮影しておくと、後で役立ちます

・会場の雰囲気を伝えるため、会場の全景を撮影するクセをつけてください

・主催者や関係者の写真は、高い確率で記事に使用します。必ず撮影してください。自然な表情が望ましいので、イベント中にタイミングを見て撮影するのがベスト。タイミングを逃した場合は、終了後にでも機会をみて撮影させてもらってください

 

取材ライターの心構え

・取材ライターの役目は、その場の雰囲気や様子を可能な限り、忠実に伝えることです。その中で、優れた点や長所を見つけ、言及してください

・ ただし、例え見所の無いイベントだったとしても、大げさに脚色する必要はありません

・ 伝え方に絶対的な正解はありません。なぜなら、体感した人によって受ける印象は変わるからです。みなさんの主観で捉える意外に、方法はありません。自分が責任を負って伝える、という意識を持って取り組んでください

・記事の目的を明確にし、どんな人に読んでもらうのか意識してください。読者が、イベントレポートからどんな情報を得たいと考えているのか、想像して記事を書いてください

・みなさんが書いた取材レポートを読んだ人が、「このイベントは面白そうだ。今度参加してみよう」 「なるほど、こんな取り組み方もあるのか。自分の活動に活かそう」「同じ問題意識を持っている人を見つけた! 連絡を取ってみよう」と行動を起こせば、物事が少しだけ動きます。最初は小さな波紋かもしれませんが、やがて大きく広がり、信じられないような成果に化けるかもしれません。可能性を想像してみてください

・失敗してもフォローするので大丈夫です。思う存分、チャレンジしてください。健闘を祈ります!

 
【Webライティング講師やメディア運営アドバイザーも承っています。お気軽にどうぞ】
WEBライティング講師、WEBマーケティングの依頼|寄金佳一 | Handmade Future!

1112月

プロライターが教える|学生のライティングにたった一つ足りない「読み手にとっての価値を考える」視点の補い方

ライティングがうまくいかない最大の理由は、うまく伝えるための文章力がないからではなく、「他人に伝えるためにどう書けばいいか」が見えていないからです。

目的から出発し、読者像を思い浮かべ、想定読者にとって価値のある情報を推測できれば、あなたのライティングスキルはプロと遜色なくなります。

チャートシートを使って「読み手にとっての価値を考える」方法を紹介します。

 

文章力の根幹は学生時代にすでに完成している

自身の学生時代の論文を読み返しても、プロライターとして活動している現在と比較して、文章力や発想の質に、大きな違いは感じません。

もちろん、細かい点では洗練されている部分はありますが、その細かい差異で職業ライターとしてやっていけているのかと言うと、100%違います。

小説家のような文章職人であれば話は別ですが、一般の人に理解してもらう文章を書くという意味では、大学生にもなればほぼ完成しています。

もし、あなたが、学生プロジェクトやゼミの活動で記事制作をするときに、うまくライティングができないとしたら、原因は文章力ではありません。

 

アマチュアと職業ライターの違いは「切り口」のみ

アマチュアとプロライターの違いは、「切り口」です。別の表現をすれば、読み手にとっての価値を推測できているかどうかです。

自己満足のブログでもない限り、記事は他人に読んでもらう前提で制作します。子供でもわかる理屈ですが、読み手にとって価値がなければ、誰も読んでくれません。

私は学生時代から、かれこれ15年ほどブログを書き続けています。が、長い間、一年間に数千人程度しか読んでもらえていませんでした。今では笑い話ですが、若さゆえに「俺ってこんなに凄いんだぜ」という自己顕示が強すぎて、読み手にとっての価値を一切考えなかったからです。

プロライターとして活動する現在は、一年間に77万人もの人に読んでもらえるようになりました。メディアとしてはまだまだですが、学生時代に比べれば雲泥の差です。

個人メディア開始1年の運営報告|約123万PV、77万UU、売上121万円

 

問題は「何を書くべきか」が見えているかどうか

ライティングがうまくいかない最大の理由は、うまく伝えるための文章力がないからではなく、「他人に伝えるためにどう書けばいいか」が見えていないからです。

何を書くべきなのかを判断するのは、簡単ではない作業です。私自身、まだまだ読み違えることがあります。5年10年と経験を重ねながら、徐々に精度と速度を高めていく性質のものです。

が、決められた手順に沿って「読み手にとっての価値」を考えることで、学生でも判断の精度を高められます。

最初は時間がかかりますが、考え方の “型” をトレースしているうちに、自然に頭の中でできるようになっていきます。

 

「読み手にとっての価値を考える」チャートシート

こちらをプリントアウトして、記入してください。以下で使い方を細かく説明していきます。

 

手順1:目的を明確にする

「その文章を書くのは、何を達成するためですか?」という問いに答えます。

真っ先に意識するべきなのは、記事を書く目的です。

よく勘違いしてしまうのですが、文章を書くのは、読んでもらうためではありません。

地域活性プロジェクトのイベントレポートならば、読んでもらったうえで、活動に興味を持ってもらい、次のイベントに足を運んでもらったり、活動に協力してもらうためであるはずです。

【詳細に解説している記事】
あなたのライティングが未熟であるたった1つの理由(と、飛躍的に成長させるシンプルなコツ)

 

手順2:読者像を思い浮かべる

「あなたの文章を読んで、説得に応じてくれた人がいます。 それは誰ですか?」という問いに答えます。

目的を明確にできれば、誰に訴えかけるべきか、読者像を思い浮かべられるはずです。

地域の社会人でしょうか、企業の担当者でしょうか、学生でしょうか。

もし学生なら、どんな学生でしょうか。地域の大学に通っていて、地域活性に関心がある。が、どう行動したらいいかわからず、学生生活を持て余している、など。なるべく細かく想像する必要があります。

【関連記事】
反応を取りたいのなら、たった1人に読んでもらうために記事を書け!

想像しやすくするには、よく知っている友人・知人を思い浮かべるのがベターです。あの人なら呼びかけに応じてくれるんじゃないか、という候補者の名前をシートに書き込んでください。

どうしても思い浮かばないという場合は、最悪、自分でもかまいません。

 

手順3:想定読者にとって価値のある情報を推測する

「知人が説得に応じてくれた理由はなぜですか?」という問いに答えます。

続いて、想定読者がどんな情報を求めているのか、どんな情報に興味を持つのかを考えます。

思いつく限り、書き出してください。最低でも5つ以上は考えてください。よく知っている友人・知人を想定読者にしているので、その人の価値観や思考回路を想像しやすく、比較的に考えやすいはずです。

最後に、「これがなかったら決断までは至らなかった」という核心的な3つの要素を選びます。

記入例はこちらです。
imagine-the-value-to-the-reader.016

 

核心的な3つの要素を伝えることを主眼に置いた記事を書く

以上で、「読み手にとっての価値」が明確になりました。あとは、読み手にとって価値がある要素を中心に、記事を制作していくだけです。

上記の例で解説します。地元で活動している、という事実が大切であれば、冒頭で活動エリアや地域の人々とのかかわりについて、丁寧に紹介するといいでしょう。

組織がしっかりしていると伝えたいなら、メンバーのチームワークや、代表のリーダーシップにフォーカスする方法があります。

プロジェクトの成果が重要ならば、イベントの内容を長々と説明するのではなく、「イベントを開催した結果としてこういう成果が出ました」と簡潔に伝えられればベストです。

それぞれの取り組みや、記事を制作する目的に沿って、あてはめて考えてみてください。

 
【具体的な記事の書き方については、こちらの記事を参考にしてください】
未経験の学生が立派なライターになれる、ニュースメディアの記事制作マニュアル7つの秘訣

WEB発信に積極的な学生のための「理想的な文章の書き方」

一目瞭然。読まれるブログ記事の書き方

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