車を買い換えました。
マツダのCX-5です。
2013年式のXD(ディーゼルターボ)、AWD(4WD)、走行距離約5万km。
人気の車ですが、中古で、定価の半額程度まで、やっと落ちてきました。
競合他車もあるなか、なぜCX-5にしたのか、私の場合を書いていきたいと思います。
ラウムも良い車だったけど
今まで乗っていたのは、TOYOTAのラウム。
一般的にはダサい車という印象だと思いますが、これが意外なほどの優等生です。
福祉車両のラインナップもあった事実が示すとおり、ガソリン1.5ℓのコンパクトカーながら、スライドドアで、乗り降りが楽。
子どもが小さいうちは本当に便利でした。
また、後ろ半分が長方形に近く、テトリスよろしくピッチリ詰め込みやすいので、見た目以上に積載量があります。
取材に、キャンプに、スノーレジャーにと、子連れで全国を駆け回り、結局10万km以上乗りました。
これで、高速道路での移動なら、15km/ℓは走ってくれる燃費の良さ。
実は、CX-5への買い換えを検討したときに、競合となったのは、経済性と利便性を考えると、この車をもっと乗り続ける、という選択ただ一つでした。
問題点は、子どもたちが成長してきて、手狭になってきてしまっていたこと。
それから、原則としては街乗り主体の車で、長時間の長距離移動に向いている車ではなかったことが挙げられます。
CX-5の3つのメリット
とりあえず2,000kmほど乗りましたので、実感しているメリットを書いていきたいと思います。
※2023年追記。そのまま10万km以上乗り、エンジンの載せ替えまでしてまだ乗っていますが、評価は変わりません!
1. パワーがあるのに燃費が良い(燃料費が安く済む)
革新的クリーンディーゼル
CX-5には、SKYACTIV-D 2.2という、2.2ℓディーゼルエンジンが搭載されています
いわゆるクリーンディーゼルというやつですが、これが画期的です。
ディーゼルエンジンというと、それまでは、トラックやバスに代表されるように、黒煙を噴き上げて走るイメージでした(パワーはあるものの、音がうるさく、環境に悪い)。
ところが、窒素酸化物(NOx)に対処する技術が研究され、結果、マツダとそれ以外に分かれました。
他社のクリーンディーゼルは、発生した窒素酸化物(NOx)に後処理をして、排出しないようにする技術。
マツダのクリーンディーゼルは、圧縮比を下げ、燃料を燃焼し尽くすことで、窒素酸化物(NOx)を、そもそも発生させないようにする技術です。
これにより、ディーゼルの排出ガス規制に対応しながら、パワーもあり、燃費のよい、革新的ディーゼルエンジンが登場しました。
全世界でマツダだけ、のオンリーワンです。
スーパーカー並みのトルクで、コンパクトカー並の燃費!
SKYACTIV-D 2.2は、たった排気量2.2ℓながら、排気量4.0ℓのV8ガソリンエンジン並みのトルクがあると謳っています。
これは、スーパーカーや超高級車に搭載される、ハイパワーエンジン並。
それでいてCX-5は、首都高速道路湾岸線を100km / h で、クルーズコントロールまかせに巡航していて、余裕で17〜18km/ℓの平均燃費。
街乗りもするので燃費が落ちますが、それでもいつも大体14〜15km/ℓ程度に落ち着きます。
つまり、ラウム時代とほとんど変わらないか、むしろちょっと良いくらい。
もちろんディーゼルエンジンなので、レギュラーガソリンよりも安価な、軽油が燃料。
年間、少なくとも2万キロは走る我が家にとって、この経済性の高さは大きなメリットです。
2. 運転が楽しい
私は、運転そのものを楽しむタイプです。
そうなると、基本的には、軽量コンパクトな車のほうが、
- アクセルやハンドルの反応にタイムラグが少ない
- 低速での旋回性能が高い
- 狭い道路や、山道でも、対向車や道幅を気にせず走れる
と言った点で、メリットが大きいケースが大半です。
CX-5は、車重約1.9トン・車長454 × 車幅184cmのミドル級で、特に発進時は、もっさり重たさを感じます。
が、SKYACTIV-D 2.2のパワフルさ、スムーズさ(そして多分、低圧縮比だから実現可能な、エンジンの軽量さ)のおかげで、走行中は、本当に軽快です。
ハンドリングのキレもよく、常識的な速度域では、ハンドルを切れば切っただけ曲がる感覚。
サスを固めの設定にしているので、荒れた路面や、首都高の雑な継ぎ目では、ドシンと強い振動を感じますが、ここはトレードオフ(乗り心地を良くしようとサスを柔らかくすると、ロールが大きくなり、ハンドリング性能が低下するため)。
路面状態の悪くない高速道路や、ドライブコース、ワインディングロード等を走る楽しさは、抜群です。
3. 長距離を運転しても疲れない
コンパクトカーに比べて、高速道路の運転は、格段に楽になりました。
まず、パワーがあるので、車線変更の際などの加速に、まったくストレスがありません。
前が詰まったので、80km/hから100km/hに加速して、車線変更して追い越しをする、などというシチュエーションでは、本当にちょっとアクセルを踏むだけ。
また、クルーズコントロールが付いているため、
- アクセルから足を離せる
- 速度維持に気をつかう必要がない
と、地味なようですが、たくさんの神経を使いながら走行している高速道路において、ドライバーの大きな負担軽減になります。
交通量が過剰でない場合のみ、という条件付きではありますが、高速道路での長距離移動が多い我が家にとっては、本当に楽になりました。
なお、今まで、あまり車を運転しなかった妻も、特に文句を言わずに運転するようになりました。
話を聞くと、車幅が大きくなったのは気をつかうものの、やはり高速道路の運転は楽だと言っており、実際、すいすい走らせています。
SUVを選ぶ価値はあるのか
優れているのは見た目だけ?
CX-5は、いわゆるSUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)に分類されます。
TOYOTAのハリアー、日産のエクストレイル、スバルのフォレスターなどが、似たサイズの競合です。
「SUVって人気だけど、実際のところどうなの?」
と聞かれたら、私なら、“見た目のかっこよさ” を除き、多くの場合、メリットらしいメリットはないと思う、と答えるでしょうか。
- 車高の高さ・車体の重さからくる乗り心地の悪さ
- 見た目優先=合理的な形状でないため、車内スペースやトランクが思ったより狭い
- 車体の重さからくる燃費の悪化
などが理由です。
CX-5はSKYACTIV-D 2.2のおかげで別格
ただ、我が家には、合っていました。
重視する条件は、
- 燃費の良さ
- 高速道路での長距離移動の楽さ
- 未舗装路や雪国で使いやすい車高
の3つ。
CX-5の場合、革新的ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」のおかげで、その他たくさんのSUVとは違い、燃費はすこぶる良好。
トルクがあり、クルーズコントロールが付いているため、高速道路運転の負担が減りました。
おまけに、乗り心地の悪化を招く、車高の高さも、キャンプやアウトドア、スノーレジャーに、仕事でもプライベートでも頻繁に行く我が家にとってはメリット。
未舗装路や雪国では、ある程度の車高があり、タイヤハウスに充分なスペースがあったほうが、悪条件に耐えられるためです。
特に、コンパクトカーのラウムで雪国に行っていた頃は、タイヤハウスへの着雪に、ずいぶん気をつかいましたし(雪が固まるとハンドルが切れなくなってしまう)、ちょっとした新雪にもハマりそうでドキドキでした。
重視する条件によって変わる
というわけで、我が家にはぴったりでしたが(デメリットよりもメリットが大幅に上回った)、各家庭の重視する条件によっては、まったく合わないケースもあると思います。
たとえば、車内スペースは、あきらかに一昔前のつくりで、コンパクトカーやワンボックスと比較すると、まったく機能的ではありません。
(運転席と助手席、前席と後席で行き来ができなかったり、後席の足元が出っ張っていたり、フルフラットにならなかったりetc.)
トランクスペースも、タイヤハウスや、ルーフの形状のせいで、見た目ほど物が積めないですね。
我が家では、「asobi基地キャンプ」や「はじめての親子キャンプ教室」など、大量の荷物を持っていくとき、経費でハイエースをレンタカーしているので、気になりませんが、マイカーですべてを運ぼうとすると、不充分なケースは多いでしょう。
乗り心地重視ならセダン、機能性や積載量重視なら、ワンボックスのほうが、明らかにメリットがあります。
もしSUVを検討するのであれば、まずはなにを重視するのか、条件をリストアップしてみるのがおすすめです。