僕は子供たちに「大人が本気でふざけて遊ぶ姿」を見せたい。そうじゃなかったら、どうやって遊び方を学ぶんだろう?

あなたは親として、子供に何を一番伝えたいですか? どんな背中を見せたいですか?

嘘をつかないこと。他人への思いやりや、礼儀正しさ。仕事に打ち込む姿……価値観は様々です。

二児の父である僕は、大人が本気でふざけて遊ぶ姿を見せたい

何か一つ選べと言われたら、僕個人としては、これで決まりです。

個人的にとても貴重な経験ができた「学校で学べないことを学ぶ学校」

僕はどこかで学んだわけでもないのに、子供との接し方がわかります(戸惑った経験がない、の意)。

理由を考えてみると、たぶん一つは母親が素晴らしかったからです。

二児の父になった今、思い返しても、(まあ親子関係なので、気に入らないところがないわけじゃないですけど)母の子育てへの献身、子供への尽きることのない愛情は、尊敬せざるを得ません。

もう一つの理由は、小学生の頃からボーイスカウトのような団体に参加していたからです。

ボーイスカウトと言っても、もっとローカルな、地元の教育者のネットワークで出来上がった、「学校で学べないことを学ぶ学校」でした。

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当時(15年〜20年前)の写真を引っ張りだしてみたんですけど、中心的な活動は、静岡県の大井川での夏キャンプ。

山間に広大な河原が広がっているこのあたりは、『鵜山の七曲り』と言って県の天然記念物に指定されていて、圧倒的に素晴らしいところです。

自分の子供たちを連れて、今でも遊びに行きます。

お兄ちゃんお姉ちゃんたちが、互いに川へ突き落とし合っているのを見るのが、何よりも楽しかった

小学生のうちはお兄ちゃんお姉ちゃんに「連れて行ってもらって」いたのが、高校生になると「子供たちを連れて行く」運営側に回るシステムになっています。成長すればするほど役割が変わり、責任が重くなります。

様々な視点からコミュニティを見ることができ、また大人子供問わず世代を超えた人間関係があるので、さすがにこの場で学んだ経験は大きいものでした。

何が楽しかったかと問われれば、真っ先に思い浮かぶのが、川に突き落とす “遊び” です。

いい大人が年齢も性別も関係なく、本気で追いかけ、本気で逃げる。ときにはコッソリ相談しあって作戦を練るようなことも。不意打ちが成功すれば、みんなで大笑いする。

大人が本気で遊び始めると、子供にとってはスケールが大きすぎて、ただ見ているだけになります。

でも子供心に、ただ見ているのが、何にも代えがたいくらい楽しかったし、とても興奮したのを覚えています。

遊び方を知らない親は、独力では「遊び方を知らない人間」しか育てられない

子供は、見て学びます。自分の感性と、お手本を組み合わせて、遊び方を学んでいくんです。

特に幼少期、子供のお手本になるのは、親になるケースが多いはずです。小学生くらいになっても、やはり常に一緒にいる親からの影響は受け続けます。

子供は本来、天才で、オモチャを買って与えなくても、新聞や段ボールで遊びを創り出します。散らかるから止めなさい、と子供の才能を潰しに掛かるのは、親以外の何ものでもないんですよね。

遊び方を知らない親の元で育った子供は、学び取るお手本もなく、自らの才能も殺され、遊び方を知らない人間に育つ以外にないはずです。

現代社会では、子供が学べる環境を探す努力をしたいと思う

夏キャンプで、お兄ちゃんお姉ちゃんの本気の悪ふざけが本当に楽しかった僕は、中学生くらいからもう、大人たちを相手に川落としで遊ぶようになっていました。

もちろん、やってやられてが楽しい(いや、やるほうが圧倒的に楽しいけど!)という理由もあったんですが、何よりも大きかったのは、「それがこのコミュニティの醍醐味だ」という直感です。みんな、楽しんでくれるに違いない、と。

目の前にお手本があったからこそ、僕は遊び方を学べたんです。

でも、昨今の世の中じゃ、「危ないからダメ!」の一言で終わりにされそうですよね。

実際、教育機関でこうした悪ふざけを推奨するのは、不可能でしょう。親や社会の要請に応えることも、教育機関の役割だからです。

もし、子供を「遊び方を知らない人間」に育てたくないなら、学校で学べないことを学べる環境を探す努力が必要なのだと思います。

遊び方を知らない自覚があるのなら、なおさら。僕も、ほとんど忘れちゃってるなー、という感覚が強いので、積極的にアンテナを広げています。

asobi基地なんかは、だからこそ見つけられた空間ですね。

遊び方を知っている人間のほうが素敵じゃない?

遊びが創造性や自主性を育むかどうか、僕は専門家ではないので、理屈はよくわかりません。

ただ、遊び方を知っている人間のほうが素敵だと思うわけです。この直感を信じて、子供たちには、大人が本気でふざけて遊ぶ姿を見せたいと思ってます。

同級生たちにも子供が生まれているので、まずは彼らと何かできないかなーと悪巧みしてます。

将来的には、「遊びフューチャーセンター」みたいな活動にしていきたいですね。