祖父から、大口径・望遠ズームレンズ『AF NIKKOR 80-200mm f/2.8 ED』を譲り受けました。
DXフォーマットのD7000での使用感、実際に撮影した画像を紹介します。
発売していたのは1988年〜1992年と、もう20年前。
しかしながら、さすがにNIKKORの高級レンズ、素晴らしい写り具合です。
AF NIKKOR 80-200mm f/2.8 ED (1988-1992) 概要
『AF NIKKOR 80-200mm f/2.8 ED(1988-1992)』は、オートフォーカス機能付きの80-200mm f/2.8レンズとしては、もっとも初期のタイプです。
Nikon 80-200mm f/2.8 AF(1988-1992) – KenRockwell.com
特徴は、ズームが(回転式でなく)直進式であるということ、三脚座がないということ、AF速度が(現在のAF-Sレンズと比べると)やや遅いということ、最新レンズと比べれば逆光に弱い点が上げられます。
一方で、上記サイトでは、「現在売られているものと変わらない最上級の光学を持っている」と評価しています。
Optically this lens is unsurpassed and the same optical design is still sold today.
中古品の実売価格は1〜2万円程度だと思われます。
使用感(重さ、オートフォーカス速度、ズーム操作)
重さ
重さは1,270g。現行の『70-200mm f/2.8E FL ED VR』が約1.4kgある事実を考えると、このクラスの大口径・望遠ズームレンズでは軽いほうです。
DXの汎用望遠ズームレンズ『AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II』(565g)と並べてみました。
持ち歩いてスナップ写真を……というのはまず無理な重さではありますが、運動会や、イベントなど、撮影だけに専念できる状況であれば、個人的にはぜんぜん問題ないですね。
三脚座はないので、重さが気になる方は注意。
ちなみに、当然ながら手ブレ補正機能はついていません。
シャッタースピードには気を配る必要があります。
1/400程度確保できれば充分でしょう。
日中の屋外ではまず問題ありません。
オートフォーカス
オートフォーカス速度は、AF-Sレンズと比べると、やはり遅いです。
ただ、これは慣れの問題だと思います。
昔はこれでプロも撮影していたわけですからね。
下でサンプルを乗せていますが、かなり動きの激しいダンサーでも、きちんと補足できています。
直進式ズーム操作
ズーム操作は、回転式でなく、直進式です。
トロンボーンのように前後させてコントロールします。
割と抵抗感があって重いので、回転式とどちらが使いやすいかは好みでしょう。
逆光耐性
オールドレンズの宿命で、逆光環境には弱いようです。
個人的には逆光環境ではまず使用しないので、最新レンズとの比較はできていません。
サンプル
カメラ:D7000
レンズ:AF NIKKOR 80-200mm f/2.8 ED
設定:ISO100 200mm(フルサイズ換算300mm) -0.3EV f/2.8
撮影対象/東京ディズニーランド『ミニー・オー! ミニー』
比較の為に『AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II』で撮影した画像も置いておきます。
カメラ:D7000
レンズ:AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II
設定:ISO100 200mm(フルサイズ換算300mm) 0EV f/5.6
撮影対象/東京ディズニーランド『ミニー・オー! ミニー』
拡大してみるとよくわかりますが、やはり、大口径『AF NIKKOR 80-200mm f/2.8 ED』のほうが、解像感に勝るのはもちろん、肌色の美しさが段違いですね。
1万円台で、モノの状態が良ければ、買って損のないレンズだと思います。
現行の手振れ補正付き『AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR』のほうが優れているのは間違いないですが、実勢20万円台後半はします。
当分は購入できる見込みがないケースであれば、検討に値します。