【前編】待機児童ゼロに潜むリスク|asobi基地・小笠原 舞 “女性の権利は語るのに「こどもにとって」は議論しない日本社会”


待機児童は減ったほうがいいに決まっている。

ワークライフスタイルの自由は保証されるべきだ。

だが、昨今の風潮にあえて異を唱え、課題解決に取り組んでいるイノベーターがいる。

現役の保育士で、なおかつ「保育士という立場だけでは変えられないことがある」と、asobi基地を展開する小笠原舞さんだ。

子どもに関わる深刻な課題が山積する中で、待機児童問題の解消だけを極端に推し進めれば、社会が壊れてしまうと彼女は言う。

徹底した現場主義の彼女には、いったい何が見えているのか。インタビューした。

[box type=”shadow” ]mai_ogasawara2小笠原 舞(おがさわら まい)
 1984年生まれ。企業に就職後、保育現場へ。保育士を務めるかたわら、こどもたちのより良い未来を目指して、こども未来プロデューサーとして活動を始める。
 2012年夏より始めた子育て支援コミュニティ『asobi基地』は、多くの人々に支持され、いまやほぼ毎週末イベントを開催。
 2013年6月には、フリーランス保育士の小竹めぐみと共に『合同会社こどもみらい探求社』を立ち上げるなど、常に新しいチャレンジをし続けている。[/box]

(6月、渋谷区桜丘のLENNONにて)

——小笠原舞さんは先日、前・横浜市長である中田宏代議士の『待機児童ゼロに向けて ~横浜方式の横展開をやってはならない』という記事を見て、Facebookで「とにかく、こども達の心のことやこどもの権利のことを誰か書いて!」と言っていたんですよね。

これは中田宏代議士の個別の記事がどうのというより、待機児童問題を語る社会やメディア全般に違和感を抱いていたと。

それ以前にも何度か、違和感を語る投稿をしていましたよね。

インタビューのきっかけとなったFacebook投稿。
インタビューのきっかけとなったFacebook投稿。

僕は横浜市で4歳と1歳を保育園に入れながら子育てをしているせいもあって、実感するんですけど、確かに世の中は横浜市の待機児童ゼロを目指せだとか、いかに減らすかしか議論していない印象を受けます。

小笠原舞さんの意見というか、目の付け所は、世の中の大多数にとってユニークだと思ったので、話を聞きたいと手をあげました。

思う存分語ってください!

 

このままでは “こどもたちの心” が危ない

小笠原:保育士として東京都の研修に参加したとき、保育総論を担当している行政の方が「待機児童がゼロに近づきました、これだけ減らしました」という話をしていました。

待機児童をゼロにすることで出てくる課題はないのか? という疑問を持ちました。

もちろん、困っている人がいるので、待機児童を減らすのは大切だと思っていますし、保育園をつくるなとは全く思っていません。

たくさんの同世代の友達がいるから社会性や協調性を育めたり、一人っ子でも違う年齢の子とふれあえたり、家庭とは違う力をつけられたり、集団生活ならではの大きなメリットがあるのもわかっています。

でも、今の日本社会は、

「ハコだけつくって、保育士をとりあえず集めて、待機児童率が下がりました」

「数つくって、数さばきました」

と効率化に偏っているように見えます。

保育園を作ることがゴールではなく、1回オープンすれば、答えもなく終わりのないこども達との長い人生の旅が始まるんです。

保育士たちと、待機児童問題について話すと、みんなが口を揃えて言うのは、こども達の心がこのままでは危ない、日本の未来は危ないということです。

 

なぜ女性の権利は議論されるのに、こどもの “親と一緒にいたい” という気持ちは議論されないのか

小笠原:先日も新聞に 「女性の社会進出で経済力アップ」とあり、働く女性の就労支援の視点のみで書かれていました。

経済回復には女性の就労が必要だというシナリオなのはわかるのですが、こども側の視点が1つも書かれていなくて、不平等だと思ったんです。

働く女性の支援と、待機児童問題 “しか” 報道されていない。

でも、そもそも、こども達の視点という考え方に気づいていない大人が多いのだろうと思っています。

自分もこどもだったことがあるから、こどものことをわかっている “つもり” になっているだけなんじゃないかって。

こどもの心の成長について勉強したり、こどもに関わったりする機会ってとっても少ないと思いませんか?

だから、こども達の人権・権利という視点にさえ、たどり着かないんだと思うんです。

自分のこどもだけど、こどもも一人の人間。

大人と同じく心や権利がある。

そう考えると、仕事と子育てという親のバランスの支援だけでなく、親と離れて保育園に通うという大きなチャレンジをしているこどもの気持ちのサポートだとか、こどもの “親と一緒にいたい” という気持ちをどうフォローしていくのかだとか、こども側の課題にも触れていかないと、こどもも一人の人間なのにフェアじゃないと思うんです。

こどもについて考える機会がなく、こどもを知らないがために、結果として未来の日本を創っていくこどもたちの心が病んでしまったとか、愛着障害・愛情不足による自己肯定観の損失などの深刻な問題が生まれてしまったとか、全員でないにせよ、問題もあります。

“気づいてない” ということが、日本の一番大きな課題だと思うんです。

2013年5月4日のasobi基地@代々木公園より。
2013年5月4日のasobi基地@代々木公園より。

 

夫婦で遊びにいくために保育園を利用、こどもが涙を見せるケースも

——日本は子どもの権利条約を批准しているはずなのに、“こどもの人権” って、なかなか耳慣れないですよね。

理屈ではわかるんだけど意識はされていないシロモノになっている感覚があります。

つまり、大人の都合ばかりで、「こどもたちにとってどうなのか?」という視点が不足しているのではという指摘。

実際、保育現場にいて、どんな問題を実感してますか?

小笠原:例えば(東京都独自の)認証保育園は、どんな理由でも預けられるんですよね。

夫婦の時間や余暇の時間も親子関係・家族関係において大切ですし、それも子育て・家族支援であるので必要だと思っています。

ただ、親の支援があるのと同じくらい、こども側の気持ちも考えてみてほしいなと思うんです。

一緒にお出かけするのかと思って家を出てきたら、到着したのは保育園。

さらに、平日と違ってメンバーが違ったり、人が少なかったりするものだから、不安になり、泣いてしまう。

保育園は何のための場所なんだろう?

誰のための場所なんだろう?

保育園がたくさん増えていくならば、この問いをもっと考えていかなければいけないと思っています。

東京都が、親の私用での保育利用を認めるのならば、その分、こどもとの関わり方など育児において大切なポイントの講座を受けられるなど、こどもの権利側のフォローもしてほしい。

大人の権利の支援があるならば、同じようにこどもの権利の支援があるべきで、それで初めて、大人もこどもも権利が平等だということだと思うんです。

“多様性” という言葉を耳にする機会が増えましたが、とっても違和感があります。

こどもの権利について保障されてはじめて、本当の意味で多様性社会になるんだと思っています。

まずは自分の身の回りで実現しようと、asobi基地では 「大人もこどもも平等な場所」というキャッチフレーズを付けて、大人とこどもの権利をフラットにとらえる文化をつくろうとしています。

 

時代が変わったのなら、保育園の位置づけを整理しなおすべき

小笠原:国がそもそも、保育園や幼児教育に関してどういう考えを持ち、戦略を練っているのかが、伝わってこないんですよ。

予算的にも、他の先進国に比べて低いですしね。

こどもたちが今後の日本をつくるわけだから、幼児期の大事な時期について、もっと議論したり、予算をつけてもらったり、重点が置かれてもいいんじゃないかと。

保育園はもともと、戦争や貧困などの時代背景によって必要不可欠な施設として、社会福祉施設としてつくられたものです。

でも現在では社会の事情が変わり、女性が働くための支援としての意味合いが強くなっています。

「社会福祉」としての保育園のままでいいのか、という疑問もあります。

時代が変わったのなら、保育園の位置づけも整理しないといけないのではないでしょうか。

東京都では認証保育園がメインになりつつあって、これから株式会社が参入してくるとなると、もっと “サービス” としての保育が進む可能性が高まります。

保育のサービス化が100%悪いという訳ではもちろんありません。

が、保育園ってそもそもなんなのか? どういうときに使っていいのか? 使うときのルールはあるのか? について、こどもたちの現状の課題を踏まえたうえでの議論がないまま、保育園の数だけが増えていくのは疑問です。

 

保育=サービスという意識が強まれば “こどもたちの気持ち” が置き去りに

小笠原:働くのはOK、こどもは預かるからと保育園がどんどん立って、どうぞ働いてくださいで終わりになってしまったら、こどもの気持ちは置き去りだと思いませんか?

多様性を認める社会、人権のフェアはどうなってしまうのでしょうか?

大人たちの都合を考えると同時に、こどもたちの都合も考えるべきです。

保育園に預けるメリットはたくさんありますが、同時にデメリットもあるわけです。

大人たちのフォロー次第でどちらにも転びます。

保育園側が、預かる際にこどもへの声のか掛け方や気持ちの受け止め方などフォローの仕方を説明したり、保育園利用を考えている人に、こどもについて知る勉強会受講を母子手帳配布時に伝え、実施したりするような仕組みが作りたいんです。

サービスとしての保育が提供される代わりに、何が奪われ、どうやって補えばいいのかを伝えていく必要があると思います。

2012年11月に視察へ行ったトロントでは、有志の看護師さんたちが無料の研修「Nobody’s perfect」というプログラムを提供していました。

学びの場を多く作るように、国として取り組んでいます。

最後の選択は個人であるとしても、「知れる場がある」「学べる場が利用しやすい形である」というように、誰でも平等に機会が得られる仕組みがトロントにはありました。

完璧な親も子もいませんが、大人の意識によって、こどもの育つ環境がいくらでも変わってしまうのですから。

2013年3月9日のasobi基地@新豊洲カーニバルより。
2013年3月9日のasobi基地@新豊洲カーニバルより。

 

ときには「メンタルぎりぎり」に心をすり減らす体験もする保育士の仕事

——今回の話をする上で、読み手の方々とひとつ共有しておきたいと思うのは、保育士の仕事の大変さについてです。

僕自身、保育園を利用していて、保育士さんには頭があがらない。

こどもが転んでちょっと擦りむいた程度でも平身低頭で謝られるんです。

そんなの、こどもなら年中。

外から見ていても、気づかいが尋常じゃない。

うちの子たちが通う保育園に、この春に新しく1歳児と0歳児が15人くらい入園してきてました。

みんな入園当初は、突然親に置いていかれて、号泣するんですよね。

すると、もともと通園していて慣れているはずの子たちも、もらい泣きしちゃう。凄まじい状況だなぁと。

小笠原:そうですね。3年前に、今いる園が開園したときのことを、今でも鮮明に思い出します。

0歳から5歳まで40人くらいの新入園児がいました。

1か月間くらいは様々な学年のこども達が「ママー」と1日中泣いていました。

とっても懐かしいなぁと今では思うことができますが、本当に当時は大変で、結構メンタルぎりぎりでしたね。

仕事と言えども、こんなに泣くのに引き離して大丈夫か、と複雑な気持ちで過ごしました。

場所や人に慣れていない=大きすぎる不安。

すぐ帰れるように靴下を脱がない子、連絡帳を持って帰りたいと泣いている子、眠いのに安心できず眠れないけど眠くて泣いている子。

それぞれが不安をいろんな形で表現している状態でした。

今ではその子たちも、とってもたくましく育っていて、1人で寝つける子がほとんどになりました。

今は、笑って話ができますが、あの時の光景は一生忘れられないと思います。

「ああ、いくら頑張っても、そりゃママにはかなわないよなー」って体に染みました。

だから、その日限りで実施するasobi基地では「託児」はやっていません。

 

繊細な気配りと、高度なスキルが要求される保育現場

小笠原:0~2歳は人として生きるために生物学的に必要な発達がほとんど。

子どもたちの世界を広げていくのと同時に、歩行、食事、トイレに行くなどのサポートが中心となってきます。

1歳半くらいから少しずつ言葉でコミュニケーションが取れるようになりますが、噛みつきが増えてくるので、起こらないように注意してこども達を見ることも重要です。

3歳をこえると、今度は複雑な心の発達の段階へ入ります。

とても大事な時期だからこそ、喧嘩ひとつの仲裁や、自立への支援の仕方など、保育士のひと声や関わり方が大きく影響していくので、すごく気をつかいます。

朝から夜まで12時間など、眠っている時間を除けば親よりも長く一緒にいるわけで、プレッシャーがあります。

その分、感動や嬉しさも大きいですけどね。

こども達自身の成長のサポートと同時に、親御さんとどれだけ連携して一緒にこどもを育てて行けるのかが、大きな鍵を握ります。

毎日の送迎時や連絡帳、保護者面談などでよくコミュニケーションを取り合い、信頼してもらえるようにする。

悩みの相談につながり、一緒に課題を解決するパートナーとなっていけます。

本当に色々なことを考えて、親にもこどもにも言葉を選び、伝えています。

「保育士に必要なことは?」と聞かれたら、間違いなく “コミュニケーション能力の高さ” と “観察力” だと言いますね。

まあ、大変な仕事ですが、その分、毎日積み重なっていく人間の成長を見られるので、すごくいい仕事ですよ。

 

保育園を急激に増やせば保育士の質が低下する?

——僕は横浜市在住です。待機児童ゼロのおかげで、確かに保育園には入れやすくなりました。

いまは徒歩で30分はかかる場所まで、自転車で通っているんですが、近くにも保育園ができたんですよ。

でも、保育園を変える気にはなれないんです。なぜなら、いま通っている保育園の、経験とノウハウ、時間の積み重ねによって裏打ちされた安心感や、行き届いている感が半端ではないから。

個人的な実感ですが、ポッと新しくできた保育園にこどもを預けるなんて、親としても、入園するこどもにとっても、怖すぎるんですよ。

数だけ増やしても、保育士どうすんのと。

預けている側の感覚からしても無理があるだろうと感じるんですけど、現場からはどうですか?

小笠原:活動を通して、いろいろな保育園で働く保育士に会いますが、みんなが何かしら矛盾を抱えながら保育をしているなと感じています。

安倍総理は横スライドで「横浜でできたんだから全国でできる」なんて言うんですけど、保育士の質や、保育園の社会的位置づけに対しての意識がどう変化していくのか、とても心配です。

私個人の意見としては、親は親にしかできない役割を認識した上で、仕事をし、保育園に預けてほしいと思っています。

保育士はこどもたちと一緒に過ごす時間が長いので、信頼関係は結べます。

が、一番大切な、人間の核となる部分の成長に関しては、ママやパパに勝れない部分があるんです。

保育園をどんどんつくるならば、親が発達心理学を勉強したり、愛着形成について知ったりできる機会を同時につくらないといけないなと。

人間がどういうふうに心を獲得していくのかという過程は、保育士だけでは担えません。

1人の人間を育てるって簡単じゃないんです。家庭と保育園とが、お互いを尊敬しあい、役割を分担し、助け合えたとき、こどもがより良く育っていくと思っています。

2013年6月30日のasobi基地 親子で楽器探求の旅 vol.2より。
2013年6月30日のasobi基地 親子で楽器探求の旅 vol.2より。

 

こどもたちを見ていて涙が出そうになることがある

小笠原:私たち保育士は、子育てのサポートはできても親にはなれないので、すごくもどかしいんです。

私たちが抱っこしても、「ママがいい!ママに会いたい」って涙を流す。

ママのほうがいいよね、そりゃってなるわけで。

こども達はそのうち泣き止んでくれますが、本当の心の奥底を想像すると、いろいろと考えてしまいます。

今日はいつもより頑張ってるんだなとか、最近寂しいのかなとか、話したいことや訴えたいことがあるけどうまく言えないのかなとか。

自分の感情をうまく言葉にするのは難しい作業です。

でも、こどもを近くで見ている分、彼らのいろんな感情表出に出会い、それがこども達の心の声の訴えに聞こえることがあります。

なんだか涙が出そうになることがあるんです。

 

家庭と保育園のコミュニケーションが重要

でも、だからと言ってお父さんお母さんを責めるわけではありません。

だって、お仕事しなければ違う問題が出てきますからね。

大事なのはやはり、保育園と家庭とのコミュニケーションです。

例えば、最近どうですか?という何気ない会話から、「ちょっと忙しくてイライラしがちで……」とでも言ってもらえれば、こどもの訴えの理由がわかり、一緒に解決方法を考えられます。

「じゃあ週末に、2時間だけでも、この子と二人っきりで仕事から完全に抜ける時間を作ってみるのはいかがですか?」などと言えるんです。

ママやパパも「あ!」と何かに気づき、ぱっと表情が明るくなり、実際に行動してもらえたり、こども達が明るく変わったりということが多々あります。

親子の気持ちって、本当に直接伝播するのですよね。

保育士としては、忙しい中で、仕事と育児をする親御さんたちには、本当に頭が下がりますね。

大事なのは時間ではなく、密度だったり、「ごめんね」ではなく「仕事させてくれてありがとう」「お互いの時間と世界を楽しもうね!」という気持ちだったりだと思います。

加えて、自分自身に向き合う素直さが大事だと感じます。

親も保育士も。

いま目の前にいるこどもを見て、どうするかを一緒に建設的に考えていくことが、こども達の心の成長に一番いいと思っています。

 

保育園だけでは子育てはできない

小笠原:私は、今のままの政策で進んだ結果がとっても怖いんです。

「もっと働け!」と国に言われ、保育園がボンボンできる。

こどもを一人の人間として考えたり、思いやったりする時間と場所がなくなり、人間が育つ上で一番大事な要素が抜けていってしまうのではないかという恐怖があります。

私がこどもを育てる上で大事にしたいと思うのは、親と子の両方の心のバランスです。

大人と子どもがお互いに納得して保育園に行っていたり、親が子育て生活を楽しめていたり。

なんでもないことだと思うかもしれませんが、本当に大きいんです。

バランスが取れているこどもって、どこへ行っても遊べたり、世界を冒険できたりします。

発達心理学では “心の安全基地” という言葉が出てくるのですが、これができていると「何をしても自分は大丈夫」「ここにいていいんだ」という心の土台ができて、バランスを取りながらチャレンジできるケースが増えてきます。

自立という人間の大きな目標に向かっていけるのです。

“心の安全基地” をつくることが、人間が生きる上で一番大切です。

安定できるかどうかが、チャレンジ精神や自己肯定感につながるからです。

心の安定には、親や家族が一番大きな影響力を持っています。

こどもが生まれてしまえば、誰でも親という立場を得られます。

が、子どもの育て方の完全マニュアルや正解はありません。

親自身が子どもを見て、向き合い、軸を決めていく。親自身が世界を広げていけば、こどもの世界や可能性も広がります。

親も、こどもと一緒に成長していかないといけませんよね。これは保育士も同じですが。

 

こどもたちの心へ目を向けなければ日本が崩壊する

さらに、子育ては世代を超えて連鎖していきます。

自分が親から受けた子育てしか知らないわけですから、されて嫌だったことを反面教師にしようと思わない限り、無意識に次へ伝わっていってしまうんです。

負の連鎖を防ぐこともとても重要です。

また、親になる二人(夫と妻)が、自分の親がしていた子育てを思い返し、次の家族をつくっていくために、二人の子育て観をすり合わせて行く作業も、とっても大事ですよね。

人生を共にするパートナーであり、ひとりの人間を育てる一番近いチームメイトなのですから。

こどもを取り巻く問題が多い今の世の中です。

いじめや不登校など、心の問題がこれだけ増えている印象があるのには、理由があるのではないでしょうか?

子どもたちからのサインだとさえ思います。

「こども達の心を育てる」ことに重点を置いて、保育政策や子育て支援を形作っていけば、もっと幸せな子ども達、親たち、家族が増えていき、少子化に歯止めがかかると思っています。

今のままだと、いつか裏目に出るんじゃないかなと思っています。

例えば20年後、今のこどもたちが社会に出たときに、みんなの心が育っていなかったら「日本が崩壊してしまう」と危機感を持っています。

 

 
【後編】待機児童ゼロに潜むリスク|asobi基地・小笠原 舞 “一人では変えられない社会も、それぞれが自分事として取り組めばいつかシフトチェンジする”』はこちら。イノベーター保育士・小笠原舞が挑む具体的解決策を聞いています。

【後編】待機児童ゼロに潜むリスク|asobi基地・小笠原 舞 “一人では変えられない社会も、それぞれが自分事として取り組めばいつかシフトチェンジする”

 

 
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