Tag: 学生向け情報発信スキル

1112月

未経験の学生が立派なライターになれる、ニュースメディアの記事制作マニュアル7つの秘訣

学生から「後輩のプロジェクトの情報発信にも役立てたい」というリクエストをいただいたため、ニュースメディアの学生向け記事制作マニュアルを、内容を一般化したうえで、紹介します。

タイトルの付け方から、書き出し&締めの考え方、取材レポートの書き方、取材の心構えまで網羅しています。

 

FutureCenterNEWS JAPANの学生向け記事制作マニュアルについて

私が運営するフューチャーセンター情報専門メディア『FutureCenterNEWS JAPAN』では、大規模イベント時に、学生ライターの参加を募って活動しています。

非営利で運営しているメディアのため、現在は学生側に原稿料を出すことができません。そこで代替として、スキルアップの助けになればと、Webライティング講座を受講してもらったり、活動終了後に職業ライターの視点から詳細なフィードバックをさせてもらったりしています。

WEBライティングを学びたい&フューチャーセンターに関心のある学生を募集します。 | FutureCenterNEWS JAPAN

FutureCenterNEWS JAPAN 学生ライター活動報告 | FutureCenterNEWS JAPAN

※上記の活動報告記事の中に、実際に学生ライターが執筆した記事のリンクがあります

今回、紹介するのは、実際に学生ライターたちに使ってもらっている、記事制作マニュアルです。

Webライティング講座を受講してもらったのちに、当マニュアルを見ながら実際の記事制作に当たってもらうことで、学生ながら必要充分な水準の記事を書いてもらうことに成功しています。

現物はこちらです。

ただし、上記マニュアルはFutureCenterNEWS JAPANの記事制作に特化した内容になっています。

先日、学生から「後輩のプロジェクトの情報発信にも役立てたい」というリクエストをいただいたため、内容を一般化したうで、紹介します。

 

最初に考えるのは「記事の目的」「読者像」「読み手にとっての価値」の3つ

Webライティング講座で重点的に伝えているのは、細かい技術論ではなく、読み手にとっての価値を考える重要性についてです。

言うまでもありませんが、スキルどうこう以前に、読み手にとって価値のない内容では、誰も読んでくれません。

そこで記事を制作する際には、必ず “記事の目的” から逆算して、読者像を想定し、読み手にとっての価値を推測します。

別記事で詳しく解説していますので、必ずチェックしてください。これができなければ、小手先の技術を身につけたところで、まったく役に立ちません。

プロライターが教える|学生のライティングにたった一つ足りない「読み手にとっての価値を考える」視点の補い方

2013-12-11_1342

 

①タイトル

・タイトルのポイントは、記事の価値(取材レポートなら取材対象の価値)を余すところなく伝えられるかどうかです。人はタイトルを見て、「読むかどうか?」最初の判断します

・広告をクリックさせるなどアクセス数を稼ぎたいのでない限り、記事のテーマに関心のない人に無理にクリックさせても意味がありません。テーマに関心がある人に漏れなくクリックしてもらえるように考えてください。釣りタイトルは不要です

【詳細解説記事】
正しいブログ記事タイトルの付け方|目的から逆算して考える5ステップ

 

②書き出し

・記事の冒頭では、もっとも大切な問いに答えます。すなわち、この記事はいったい何を伝えようとしているのか?です

・書き出しは「読むかどうか」、読むのなら「じっくり読むのか、流し読みをするのか」を決める要素です。タイトルと合わせて、ここですべてを伝えきってください。先を読んでほしいからと、情報を出し惜しみする行為は、絶対にやってはいけません

・「こんにちは、●●です。」など、挨拶を入れたい場合は、書き出しのあと、本文の最初に入れてください

・150字~300字程度が目安。簡潔に

・ 価値を伝えるには、問題提起や問いかけを活用すると伝わりやすくなるケースがあります。「●●って面倒なんですよね。でも××は、△△という方法で、そんな悩みを一発で解決してしまう素敵な取り組みです」など

 

③前提条件の説明

・本文です。ここから腰を据えて書いていきます。タイトルと書き出しで価値を伝えたら、次はそれがそもそもどんな背景の話なのかを説明していきます

・イベントの取材レポートであれば、イベントが開催された背景、主催者、関係者、イベント会場の様子など、読み手が必要とする(知りたいと感じる)だろう要素を紹介してください

・会場の雰囲気を伝えたり、人を紹介したりするには、写真が効果的です

・注意点としては、 人物名、団体名など、固有名詞は絶対に間違えないこと。執筆中、執筆後、校正時など、少なくとも3回は必ずチェックしてください

 

④取材レポートの内容

・イベントの様子を伝えるのに向いているのは、長々とした説明ではなく、写真です

・写真をベースに、イベントの全体を簡潔に伝えます。決して全部を詳細に伝えようとしないでください。とんでもない量の文章になってしまいます

・全体の中で1点か2点、特に印象的な場面やエピソード、心に残った発言、重要だと感じたポイントをクローズアップして伝えてください

・主観や感想は、(「〜と思いました」など、それが主観だと分かるようにしたうえで)積極的に入れてください

 

⑤小見出し

・Web上の記事では、小見出しは必須です

・読み手の利便性を最優先に考え、さっとマウスをスクロールしただけで記事の中身を把握できるように、各セクションを要約して、小見出しにします

・出し惜しみは厳禁。必ず、具体的に。「知りたかったら中身を読め」という態度では、読み手を最優先に考えているとは言えません 例:×「●●が語った衝撃の内容とは」→ ○「命が何よりも大切、は行きすぎた価値観ではないか」

 

⑥記事の最後

・記事の目的を達成するために、読み手にアクション(行動)を呼び掛けます。行動を呼びかけなければ、記事を書く意味がありません

・総括や感想を入れると、記事が締まりやすくなります(必須ではありません)

・読み手が「この取り組みは面白そうだ。今度参加してみよう」「なるほど、こんな取り組み方もあるのか。自分の活動に活かそう」「同じ問題意識を持っている人を見つけた! 連絡を取ってみよう」と感じたときに、即座に行動に移せるように、企画主催者の連絡先(ホームページなど)を記載します

・ 文脈次第ですが、「ピンときた方はホームページをチェックしてください」「次回#月#日のイベントに参加してはいかがでしょうか」など、アクション(行動)を促す文章で締めくくってください

 

イベント取材のポイント

取材に必要なもの

■メモ一式、または室内であればボイスレコーダー(スマホでもOK)

・ 印象的な場面やエピソード、心に残った発言、重要だと感じたポイントをメモしてください。すべてを細かくメモしようとしないでください。まず間に合いません

・ メモに夢中になってしまうと、参加者の様子や、場の雰囲気に気が回らなくなってしまいます。個人的には、室内イベントであればボイスレコーダーを使用します。セッション中は写真撮影に専念しています(重要だと感じたポイントのみ、スマホにメモしています)。ボイスレコーダーは文字おこしに時間が掛かるデメリットがありますが、確実です。それぞれに合った方法があると思いますので、試してください

■カメラ(コンパクトデジタルカメラやスマホでOK)
・イベントレポートは、議事録を作ろうとするのでない限り、写真を中心に構成したほうが、読み手にとって読みやすい記事になります。多すぎるかも、というくらい撮影してください。個人的には、半日のセッションなら、300枚以上は撮影します

・スライドや、みなで書き込んだ模造紙、付箋などを、メモ代わりに撮影しておくと、後で役立ちます

・会場の雰囲気を伝えるため、会場の全景を撮影するクセをつけてください

・主催者や関係者の写真は、高い確率で記事に使用します。必ず撮影してください。自然な表情が望ましいので、イベント中にタイミングを見て撮影するのがベスト。タイミングを逃した場合は、終了後にでも機会をみて撮影させてもらってください

 

取材ライターの心構え

・取材ライターの役目は、その場の雰囲気や様子を可能な限り、忠実に伝えることです。その中で、優れた点や長所を見つけ、言及してください

・ ただし、例え見所の無いイベントだったとしても、大げさに脚色する必要はありません

・ 伝え方に絶対的な正解はありません。なぜなら、体感した人によって受ける印象は変わるからです。みなさんの主観で捉える意外に、方法はありません。自分が責任を負って伝える、という意識を持って取り組んでください

・記事の目的を明確にし、どんな人に読んでもらうのか意識してください。読者が、イベントレポートからどんな情報を得たいと考えているのか、想像して記事を書いてください

・みなさんが書いた取材レポートを読んだ人が、「このイベントは面白そうだ。今度参加してみよう」 「なるほど、こんな取り組み方もあるのか。自分の活動に活かそう」「同じ問題意識を持っている人を見つけた! 連絡を取ってみよう」と行動を起こせば、物事が少しだけ動きます。最初は小さな波紋かもしれませんが、やがて大きく広がり、信じられないような成果に化けるかもしれません。可能性を想像してみてください

・失敗してもフォローするので大丈夫です。思う存分、チャレンジしてください。健闘を祈ります!

 
【Webライティング講師やメディア運営アドバイザーも承っています。お気軽にどうぞ】
WEBライティング講師、WEBマーケティングの依頼|寄金佳一 | Handmade Future!

1112月

プロライターが教える|学生のライティングにたった一つ足りない「読み手にとっての価値を考える」視点の補い方

ライティングがうまくいかない最大の理由は、うまく伝えるための文章力がないからではなく、「他人に伝えるためにどう書けばいいか」が見えていないからです。

目的から出発し、読者像を思い浮かべ、想定読者にとって価値のある情報を推測できれば、あなたのライティングスキルはプロと遜色なくなります。

チャートシートを使って「読み手にとっての価値を考える」方法を紹介します。

 

文章力の根幹は学生時代にすでに完成している

自身の学生時代の論文を読み返しても、プロライターとして活動している現在と比較して、文章力や発想の質に、大きな違いは感じません。

もちろん、細かい点では洗練されている部分はありますが、その細かい差異で職業ライターとしてやっていけているのかと言うと、100%違います。

小説家のような文章職人であれば話は別ですが、一般の人に理解してもらう文章を書くという意味では、大学生にもなればほぼ完成しています。

もし、あなたが、学生プロジェクトやゼミの活動で記事制作をするときに、うまくライティングができないとしたら、原因は文章力ではありません。

 

アマチュアと職業ライターの違いは「切り口」のみ

アマチュアとプロライターの違いは、「切り口」です。別の表現をすれば、読み手にとっての価値を推測できているかどうかです。

自己満足のブログでもない限り、記事は他人に読んでもらう前提で制作します。子供でもわかる理屈ですが、読み手にとって価値がなければ、誰も読んでくれません。

私は学生時代から、かれこれ15年ほどブログを書き続けています。が、長い間、一年間に数千人程度しか読んでもらえていませんでした。今では笑い話ですが、若さゆえに「俺ってこんなに凄いんだぜ」という自己顕示が強すぎて、読み手にとっての価値を一切考えなかったからです。

プロライターとして活動する現在は、一年間に77万人もの人に読んでもらえるようになりました。メディアとしてはまだまだですが、学生時代に比べれば雲泥の差です。

個人メディア開始1年の運営報告|約123万PV、77万UU、売上121万円

 

問題は「何を書くべきか」が見えているかどうか

ライティングがうまくいかない最大の理由は、うまく伝えるための文章力がないからではなく、「他人に伝えるためにどう書けばいいか」が見えていないからです。

何を書くべきなのかを判断するのは、簡単ではない作業です。私自身、まだまだ読み違えることがあります。5年10年と経験を重ねながら、徐々に精度と速度を高めていく性質のものです。

が、決められた手順に沿って「読み手にとっての価値」を考えることで、学生でも判断の精度を高められます。

最初は時間がかかりますが、考え方の “型” をトレースしているうちに、自然に頭の中でできるようになっていきます。

 

「読み手にとっての価値を考える」チャートシート

こちらをプリントアウトして、記入してください。以下で使い方を細かく説明していきます。

 

手順1:目的を明確にする

「その文章を書くのは、何を達成するためですか?」という問いに答えます。

真っ先に意識するべきなのは、記事を書く目的です。

よく勘違いしてしまうのですが、文章を書くのは、読んでもらうためではありません。

地域活性プロジェクトのイベントレポートならば、読んでもらったうえで、活動に興味を持ってもらい、次のイベントに足を運んでもらったり、活動に協力してもらうためであるはずです。

【詳細に解説している記事】
あなたのライティングが未熟であるたった1つの理由(と、飛躍的に成長させるシンプルなコツ)

 

手順2:読者像を思い浮かべる

「あなたの文章を読んで、説得に応じてくれた人がいます。 それは誰ですか?」という問いに答えます。

目的を明確にできれば、誰に訴えかけるべきか、読者像を思い浮かべられるはずです。

地域の社会人でしょうか、企業の担当者でしょうか、学生でしょうか。

もし学生なら、どんな学生でしょうか。地域の大学に通っていて、地域活性に関心がある。が、どう行動したらいいかわからず、学生生活を持て余している、など。なるべく細かく想像する必要があります。

【関連記事】
反応を取りたいのなら、たった1人に読んでもらうために記事を書け!

想像しやすくするには、よく知っている友人・知人を思い浮かべるのがベターです。あの人なら呼びかけに応じてくれるんじゃないか、という候補者の名前をシートに書き込んでください。

どうしても思い浮かばないという場合は、最悪、自分でもかまいません。

 

手順3:想定読者にとって価値のある情報を推測する

「知人が説得に応じてくれた理由はなぜですか?」という問いに答えます。

続いて、想定読者がどんな情報を求めているのか、どんな情報に興味を持つのかを考えます。

思いつく限り、書き出してください。最低でも5つ以上は考えてください。よく知っている友人・知人を想定読者にしているので、その人の価値観や思考回路を想像しやすく、比較的に考えやすいはずです。

最後に、「これがなかったら決断までは至らなかった」という核心的な3つの要素を選びます。

記入例はこちらです。
imagine-the-value-to-the-reader.016

 

核心的な3つの要素を伝えることを主眼に置いた記事を書く

以上で、「読み手にとっての価値」が明確になりました。あとは、読み手にとって価値がある要素を中心に、記事を制作していくだけです。

上記の例で解説します。地元で活動している、という事実が大切であれば、冒頭で活動エリアや地域の人々とのかかわりについて、丁寧に紹介するといいでしょう。

組織がしっかりしていると伝えたいなら、メンバーのチームワークや、代表のリーダーシップにフォーカスする方法があります。

プロジェクトの成果が重要ならば、イベントの内容を長々と説明するのではなく、「イベントを開催した結果としてこういう成果が出ました」と簡潔に伝えられればベストです。

それぞれの取り組みや、記事を制作する目的に沿って、あてはめて考えてみてください。

 
【具体的な記事の書き方については、こちらの記事を参考にしてください】
未経験の学生が立派なライターになれる、ニュースメディアの記事制作マニュアル7つの秘訣

WEB発信に積極的な学生のための「理想的な文章の書き方」

一目瞭然。読まれるブログ記事の書き方

142月

WEB発信に積極的な学生のための「理想的な文章の書き方」

どうしたらうまく文章が書けるんだろう。どうしたら他人にしっかり届けられるんだろう。

文章の書き方に悩んだ経験はありませんか? 文章の書き方は、技術です。書き続けて修練を積むのは当然として、ノウハウを学べば、より上達は早くなります。

昨今、ブログやソーシャルメディアの台頭により、文章で人を説得したり、考えや思いを伝えるスキルの重要度はますます高まっています。ブログによる発信のみでライターの依頼をいただいている私の見地から、特にインターネット環境に焦点を合わせ、理想的な文章の書き方を紹介します。

 

考え方はプレゼンテーションに似ている

ブログなど、インターネットでオープンに文章で発信する場合、読み手は「見ず知らずの他人」である割合が多くなります。

ほとんど無限のようにあるWebサイトの中から、わざわざあなたのサイトに訪れてくれた誰かの状況は、わざわざ時間を割いてプレゼンテーションを聞いてくれる上司や顧客の状況に酷似しています。

つまり、のんびりと話を聞いてくれるというよりは、「いったいこの話を聞くと、自分にどんなメリットがあるんだろう?」と目を光らせているわけです。

聞く価値がないと分かれば、容赦なく話を打ち切られてしまうはずです。インターネット上の文章も同じで、要領を得なかったり、まどろっこしかったりすれば、さっさと他のWebページへ移られてしまいます。

見ず知らずの他人にじっくり腰を据えて読んでもらうためには、どんな工夫をするべきか?

インターネットにおいて、文章で他人を説得したり、考えや思いを伝えるためには、常にこの問いを頭に置いておくのが原則です。

 

1. 何の話をするのか明確にする

見ず知らずの人に話をするのに、いきなり本題から入る人はいません。何の話なのかわからなければ、聞き手も反応のしようが無いからです。

仮に主旨の分からない話を延々とされたら、ストレスが溜まりますよね。

会話なら我慢して聞いたり、主旨を問い質したりというケースがあるでしょうが、文章ではそうはいきません。Webサイトでストレスを感じれば、さっさと他のページに移ってしまいます。

インターネットでは多くの見ず知らずの他人に読まれるのだ、という事実を忘れないでください。

まずは冒頭で、文章の主旨を明確にするべきです。シンプルに「●●について書きます」と明言するのもいいでしょう。

また、問題提起はより効果的です。例えば「通勤電車はストレスが溜まりますよね」とたった一言記すだけで、通勤ラッシュの問題に言及するのだと簡単に想像できます。

 

2. 文章の価値を明確に打ち出す

プレゼンテーションにおいて、聞き手が何よりも知りたがっているのは、あなたが紹介しようとしているプロダクトや取り組みに、他にはないどんな「価値」があるのかであり、どんな課題を解消できるのかであり、私たちの日常や社会がどう変わるのかです。

文章も同様に、タイトル及び書き出しで、文章全体の「価値」をはっきり打ち出せるように努力してください。

この文章を読めばどんなメリットが得られるのかを伝えられて初めて、読み手は文章の詳細に興味を持ち、腰を落ち着けて読み進めてくれます

当記事のタイトルと書き出しも、誰がどんなメリットを得られるのか、記事全体の価値を伝えられるように意識しています。参考にしてください。

 

3. 見出しをつけ、一目で文章の内容が把握できるようにする

文章全体の価値を理解した読み手は、具体的にどのような内容が記されているのかを知ろうとします。

例えば、自身がGoogle検索で調べ物をしている状況を思い浮かべてください。検索結果の中から気になるタイトルをクリックし、記事ページへたどり着いたら、調べ物の目的が達せそうかどうか、ざっとWebページ全体を眺めるはずです。記事の具体的中身を把握せずに、いきなり頭から熟読を始める人は、まずいないでしょう。

見ず知らずの他人を説得し、あるいは考えや思いを伝えようとしているのに、「知りたかったら最後まで読め」では、横暴以外の何物でもありません。ストレスなく文章の内容を把握できるように、要約した見出しをつけるべきです。

 

4. 余計な情報は極力排除する

プレゼンテーションでは、どんなに熱心に説明をしても、聞き手が覚えていられるのは片手で数えられる程度の要素だと言われています。それどころか、優れたプレゼンターは「これだけは覚えて帰ってください」と、たった一つの事柄を強調します。

情報量を増やせば増やすほど、情報一つ一つの存在感が薄れていくのは、文章も同じです。

もちろん文章は読み返せるので、プレゼンテーションほどシビアではありませんが、Web上の文章は基本的に熟読されない(流し読みされる)事実を考えると、可能な限り脂肪をそぎ落とすにこしたことはありません。

書きたいことを書くのは、趣味の文章だけで充分です。

見ず知らずの他人を説得し、考えや思いを伝えるには、

  • 読み手にとって必要な情報かどうか?
  • 読み手に効率良く伝えるために役立つ情報かどうか?

を考え、不要な情報は極力削除してください。

 

5. 読み返し、改善する

繰り返しますが、読み手はあくまでも他人です。自分ではありません。

ここで言及している文章の目的は、他人を説得し、あるいは考えや思いを伝えることでした。

ならば当然ですが、読み手である他人の目をどれだけ意識できるかで、文章の良し悪しの大半が決まってしまいます。

とは言え、集中して文章を書いていると、客観性を失いやすいものです。

どんなに会心の文章が書けたと思っても、必ず時間を置いて見直してください。ブログならプレビュー機能を利用したり、紙に印刷したりするのも効果的です。

未熟なうちは、必ずと言っていいほど問題点が見つかるので、面倒がらずにコツコツ修正します。こうした地道な努力(あるいは逆に、怠慢)は、意外に読み手に伝わるものです。

 

たくさん読み、たくさん書く

はじめから文章のうまい人はいません。

入力と出力を繰り返す……つまり、たくさん文章を読んで、たくさん文章を書く以外に、上達の方法は存在しないのです。

今回紹介したようなノウハウは上達を早めますが、それも実践あってのこと。

文章が上手くならないと嘆く前に、上達できるほど文章を書いているのかと自問してみてください。

ノウハウを意識し、また理想だと思う文章をお手本にしながら文章を書き続ければ、必ず文章はうまくなりますよ。

71月

心機一転。学生がブログを始めるべき7つの理由

インターネットの普及により、個人による情報発信は当たり前になりました。情報量が飛躍的に増えた世の中において、ブログやソーシャルメディアでの情報発信スキルの重要性は大きく増してます。

なぜなら、どんなにいい商品やサービスをつくったり、あるいは志の高い社会貢献プロジェクトに取り組んだりしても、それらを人々の元へ届ける手段を持たなければ、海の真ん中でコップの水を撒くようなもの——人々は見向きもしてくれないからです。

なかでもブログは、情報発信の核となります。ソーシャルメディアに比べて伝えられる情報量が多く、人々がアクションしてくれやすい特長があります。また、Google検索により、日本中、場合によっては世界中の人々へ届けられる潜在力を秘めています。

とはいえ、どんなに重要なスキルだとわかっていても、実際にブログを書き始められる人は少ないのが現実です。

そこでブログ歴15年の僕の経験から、今すぐブログを書き始めたほうがいいと思う7つの理由を紹介します。「情報発信くらい、できなきゃまずい」という意識の学生は、どうぞ参考にしてください。

 

1. 情報発信の「最大のコツ」を学べる

情報爆発の現代において、ただ発信することに意味はありません。人々の元へ届けることこそが重要です。

学生が情報発信で苦労するのは(実は、社会人の多くも同様なのですが)、自分中心の発信から、受け手中心の発信への、意識の切り替えです。「好きなことを発信して満足」というやり方にも良さはありますが、多くの人へ届けるには向きません。情報発信の最大のコツは、「いかに受け手を意識した発信ができるか」です。

ブログを書いていれば、読者の反応をダイレクトに実感できます。受け手のメリットを最優先に考えた発信になっていれば、ソーシャルメディアで広く拡散されたり、Google検索でたくさんの人が読みにきてくれたり、はっきり数字となって成果に現れるからです。トライ&エラーを積み重ねるうちに、自然と「受け手を意識した発信」が身についていきます。

当WEBマガジンでも紹介しているように、情報発信の考え方や技術を学ぶのも大切ですが、同時に、肌で学びながら経験を積み重ねることも重要です。頭で理解した内容が体に染みついてはじめて、スキルを駆使できるようになるからです。

 

2. 始めるのなら早ければ早いほうがいい

学生の強味は、いわゆる“デジタルネイティヴ”である点です。もの心ついたときから大量の情報に囲まれていた影響で、情報発信の良し悪しを判断する感性に優れています。情報発信のコツさえ学べば、すぐにでも社会で活躍できる可能性を秘めています(これはインターネットが普及する前に社会人になった世代にはない宝物です)。

しかしながら、潜在力があっても発揮できなけば「できない」のと同じです。そしてコツを学ぶには、それなりの時間が必要です。

大学3年時からブログを書き始めれば、責任ある仕事を任されるようになるだろう社会人3〜4年目まで、約5年の猶予があります。今すぐにでも始めてください。始めるのが早ければ早いほど、多くの経験を得られ、早い段階で強味を発揮できるようになります。

 

3. ビジネスで通用するマーケティングの視点が身につく

アテンションを集め、タレントをモチベートする機能を持っているのがメディアです。だからこそ、私は、これからは何のビジネスをするにも、メディアについてある程度の理解をしておくことがビジネスパーソンには重要だと思います。

田端信太郎『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』第2章 一般ビジネスパーソンもメディアの知識が必要な時代 より

みなさんは将来、どんな活動に取り組むことになるんでしょうね。おそらく、自分自身でさえわからないんじゃないかと思います。ビジネスマンとして企業内で縦横無尽に活躍しているのか、フリーエージェントとして自分のやるべき仕事に専念しているのか、それともNPOや社会起業で世の中を動かそうとしているのか。

ブログを書き続けて身につけた情報発信スキルは、どんな環境にあっても、心強い武器になるはずです。

ブログやソーシャルメディアで情報を発信し、人々の注目を集め、ビジネスならセールス、社会貢献プロジェクトならイベント参加などにつなげていく手法を、インバウンド・マーケティングと呼びます(逆に、電車の中吊り広告や、ポスティングチラシ、テレビCMなど、情報を直接プッシュする手法をアウトバウンド・マーケティングと呼び、区別します)。

つまり、「ブログを書き、受け手を意識した発信を学び、情報を人々の元へ届ける経験を積む」というのは、マーケティングスキルの重要な一部分を実践しているのと全く同じです。社会に出ても、そのまま活かせます。それどころか、インターネットが普及し出した2000年を境に、特に必要とされるようになったスキルであるため、担い手が少なく、引く手数多の重要スキルと言って過言ではありません。

 

4. 世の中の仕組みが理解できる

これからの時代、“情報爆発の社会構造”の正確な理解は、どんな立場の、どんな職業の人にも必須となってきます。

例えばフリーランスで仕事をしたり、社会貢献プロジェクトに取り組んだりするのなら、広告費がかけられないケースが大半です。前述のインバウンドマーケティングをベースにPRを考えるはずです。企業内で働いても大きな違いはありません。広報・PRを担当する場合は言うまでも無く、商品やサービスを開発する場合でも、人々の生活・行動様式を理解していなければ、いいものは作れないからです。

特に、個人の重要度は増します。国や行政、大企業には手の回らないことを、積極的に個人や非営利団体が担う世の中になっていくはずだからです。

一生、大企業の中でスペシャリストとして過ごす気であれば話は別です。が、3年後、5年後、あるいは20年後に何をしているのか可能性を限定しないのであれば、どうしたら情報を人々の元へ届けられるのか、情報爆発の現代の仕組みをよく理解しておく必要があります。

ブログを初めていれば、どう発信すれば人々の元へ届くのか(あるいは逆に、届かないのか)、それは何故なのか、自然と情報爆発の世の中に対する理解が深まってきます。

 

5. 可能性が広がる

せっかくブログで発信するのであれば、個人的には、実名での発信をお勧めします。なぜなら、にわかには信じられないかもしれませんが、ブログを書いているだけで、様々な“出会い”と“機会”を得られるからです。これは、有名人でもなく、大して何も成し遂げていないような僕でも、現実に起きていることです。

あるとき、一通のメールをもらいました。早稲田大学広告研究会の面々からのコンタクトでした。ブログ記事を見て、「ソーシャルメディアマーケティングについてレクチャーしてほしい」と言うのです。おもしろい経験になりましたし、「砂が水を吸うように」知識を吸収する学生の可能性に気づくきかっけにもなりました(この学生向けの記事を書いている遠因、とも言えます)。

またあるときには、なかなか評判のいい、某有名コンサルティング会社からコンタクトがありました。神社専門SNSコンサルティングを掲げているのを見て、「寺社のSNS活用の現状について話がききたい」ということでした。Google検索をすればわかりますが、これは僕しかやっていない活動なので、白羽の矢が立ったのでしょう。

総じて言えるのは、どちらも、ブログで情報発信をしていなかったら起きなかった、という事実です。もちろん、ブログを書けば必ず何かが起きる、とは断言できません。けれども、少なくとも発信しなければ可能性はゼロのままです。

書いたそのときは、それほどたくさんの人に読まれないかもしれません。が、気にせずに発信を続けてください。Google検索が、まだ見ぬ利害関係者と引き合わせてくれます。特にあなたしか目を付けていないこと、あなたしか取り組んでいない活動なら、より届きやすくなります。

 

6. 社会に出る上で最も重要な「抽象化」のスキルが身につく

個人差はあると思いますが、僕の場合、考えがはっきりしないままブログを書き始めることがよくあります。文章にまとめることで、論旨や主張が明確になり、他人にもスムースに話せるようになります。

よく「文章を書いて考えを整理する」と言いますけど、より正確には、抽象化です。

個人的な思いであったり、経験であったりは、そのままではかなり曖昧なものです。誰にでも理解できるように抽象化して始めて、はっきりとした形になり、人に伝えられるようになります。

実はこの“物事を抽象化する能力”は、社会に出る上で最も必要とされるものの一つです。

例えば上司から、「ミスが多いから、気をつけて作業しろ」と言われたとして、どうしますか? 言われたとおりに注意して作業するのでは、並以下です。

なぜなら、上司の要求は、気をつけて作業をすることではなく、ミスをしないで作業することだからです。抽象化の能力に秀でた人ならば、ミスの原因を探り、(集中力などという全く頼りにならない方法に頼らずに)ミスを減らす方法を考え、実践します。付け加えれば、こういう人こそ管理職に向いているのは言うまでもありません(また、物事を抽象化して捉えるのがうまい人は、例外なく、文章を書くのも上手です)

人に伝える文章を書く練習は、抽象化スキルの向上に繋がります。社会で必須と言える「抽象化」スキルの訓練ができる、という意味で、文章を書き続けるのは大きなメリットです。

 

7. 文章を量産する練習になる

ライティングスキルは、うまく伝えるための文章力と、できる限り短時間でアウトプットする執筆効率とに大別できます。

個人的な考えでは、文章力を向上させるには、ブログだけでは不充分です。自身を振り返ると、幼少期からかなり本を読むほうでした。中学、高校と少し落ち着いたものの、学生時代には、昭和期の日本文学を中心にたくさんの小説を読みました。言葉の使い方や、表現のバリエーションなど、下地があったからこそ、そこそこの文書が書けるのだと実感しています(何が役に立つか、わからないもんですね)。

しかしながら、「頭にある考えを、いかに的確、かつ素早くライティングできるか」は、練習次第で飛躍的に向上させることができます。

これから一生の間に、どれほど大量の文章を書くのか、考えてみてください。どれほどデジタル技術が進化しようと、私たちのコミュニケーションからテキストのやりとりが消え去ることは、少なくとも命あるうちにはないでしょう。

例えば、1日10分の短縮でも、365日積み重なれば60時間、50年積み重なれば丸125日間に相当する時間になります。短期的に見ても、ソーシャルメディア全盛の時代、考えていることを瞬時にアウトプットできるのは、大きなメリットです。ぜひ、なるべく短時間で的確にアウトプットすることを念頭に置きつつ、ブログにチャレンジしてください。

 

終わりに – 発信しないのはもったいない!

「自分で発信してみてはじめて、情報発信の仕組みや、その本質を理解できる。」

15年ほどブログを書き続けてきて、強く実感しています。

誰でもそうだと思いますが、ブログを書き始めて最初にぶつかる壁は「誰にも読まれない」という経験です。ただ、その中でも、反応のいい記事というのがちらほら出てきます。それはなぜかと考えると、「その情報が知りたい」「その記事が読みたい」という人がいたから、という当然すぎる結論にたどり着くはずです。

多くの人に届けたいのなら、受け手を最優先に考え、多くの人が知りたい記事、読みたい記事を書けばいい。

わかってはいても、理屈や知識で理解しているだけでは、なかなか行動に移せないんですよね。積み重ねてきた経験があってはじめて、「これじゃダメだ、なんとかしなきゃ」と本気になれるわけです。

「情報発信をしたい」という気持ちがあるのなら、今すぐにでもブログを始めてください。きっと、自分の人生の、重要な一部分になるはずですよ。

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