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104月

書評ブログがトレンドになる可能性|“本を推薦できる人”の存在価値が高まっている

「価値のある本が読みたい」という人はたくさんいても、「読んでみて、価値があるかどうか判断しよう」という人は極端に減っています。ところが、前者の人が「この本には価値がありそうだ」と感じるためには、後者の人の推薦が必要です。“本を推薦できる人”は、いつの時代になく求められています。

これからは、書評ブログが、ブログメディア形態のトレンドの一つになる可能性があります。なぜなら、圧倒的大多数の“価値があるとわかっている本しか読みたくない人たち”と、極めて限られた“紹介者”という構図があるためです。需要と供給のアンバランスから、影響力を発揮しやすいのです。

10年来のつきあいの美容師と話して気がついた以上のような内容を、記事に整理してみました。

 

「価値のある本だけが読みたい」という人の急増

本が売れなくなっているのは周知の事実です。日本の出版業界特有の問題もあるようですが、最も大きいのはライフスタイルの変化です。世の中には、手間の面でも金銭面でも、少ないコストで消費できるコンテンツがいくらでもあります。わざわざ書籍を手に取ろうとする人の数は減っています。

その意味では、電子化が遅れたのは追い打ちでした。電子書籍は起爆剤にはなりませんけど、欲しいと思ったときにワンクリックで手に入れられれば、延命策にはなるはずでした。なぜなら、Kindleを使ってみれば一目瞭然であるように、少なくとも手に取るコストは大幅に減らせるからです。

あんまりコンテンツで溢れているので、極端に忙しい現代の人々は、価値のあるものだけがほしいと思うようになりました。利益になるかどうかわからないもののためには、1分1秒たりとも無駄にしたくないんです。そんな無駄をしていたら時間がいくらあっても足りないからです。

無名の映画を観ようと思う人が少ないのに似ています。2時間3時間を必ず消費するとわかっていたら、よほど暇でなければ「ドブに捨てる結果になってもいいや」とは思えないですよね。私たちは、3時間を費やすと知っていれば、面白いとわかっている映画が観たいんです。

書籍も、読み切るのに一定の時間が必要です。読みたいところだけ読んで「はい、おしまい」とは、なかなかいきません。だからこそ、読む価値があると思える書籍だけが読みたいわけです。

 

評判の起点となる紹介者の価値が高まっている

価値があるかを判断する基準は、「この人が書くのならおもしろいだろう」という著者だったり、「みんなが読んでいるみたいだ」という売れ行きだったり、「あの人もこの人も読んだほうがいいって言っていたな」という評判だったりします。だから、売れる本だけが極端に売れて、それ以外はさっぱり売れないという状況が加速しているんです。

村上春樹の新刊は売れるでしょう。著者名と売れ行き(予約発行部数)が、人々に「読む価値がありそうだ」と思わせるからです。

この視点から紐解くと、書籍が売れない原因の一つに、評判の起点となる人が少なすぎるという問題点が見えてきます。

一昔前は、読書体験そのものを楽しむ“本の虫”と言われる人たちがいました。売れ行きに関係なく自分の琴線に触れたものを読んで(むしろ、知名度の低い本を読むことがアイデンティティだった)、おもしろかったとかツマランとか言う人たちです。

価値があるかどうかわからない状態でも読んで、感想を発信してくれる、一昔前の“本の虫”のような人たちがいなければ、そもそも評判が起きません。人々は読む価値があるものだけを読みたいと思っているので、売れる書籍はどんどん売れ、売れない書籍は永久に1冊も売れないままという悪循環に陥ります。

ただし、どんなに書籍が売れないとは言っても、本が消えてなくなることはないはずです。娯楽としては手遅れかもしれませんが、少なくとも、知識を体系的に学ぶ手段としては悪くないからです。

娯楽として読書を楽しむ人は本当に少数派になってしまった実感がありますけど、価値があるとわかっている本を読みたい人はたくさんいます。つまらなそーな本でも読んで、「これはいいよ」と紹介してくれる人の存在価値は、いつにないほどに高まっているんです。

 

ihayato.書店の先見性

世の中には、圧倒的大多数の“価値があるとわかっている本しか読みたくない人たち”と、極めて限られた“紹介者”という構図があります。しかも今後、この状況は加速するでしょう。もしあなたが、極めて限られた紹介者の1人になれたとすれば、とても影響力を得やすい状況にあります。

昔から、書評ブログを書いている人はいました。ただ、彼らには、マーケティング感覚と発信力が不足していた印象があります。書評をコンテンツとして戦略的に活用し始めたのが、『ihayato.書店』や『きんどるどうでしょう』などです。

ihayato.書店

きんどう

特にイケダハヤトさんは、ニュースサイトから書評サイトへとピボットしたわけですが、説明してきたような理由から、これは非常に先見性のある判断だと感じています(バナー広告依存からの脱却、という目的もあるようですが)。

マネタイズの面でも(ブログの収益化の手段としては)優秀なのは、私自身もブックリスト記事を書くことがあるので、実感しているところです。例えば、

学生時代に世の中の見方を変えてくれた色褪せない名著16冊

このエントリ1つで、10,000円前後の収入にはなっています。AdSenseとは比較にならない高効率です。

 

書評ブログがトレンドの1つになる

“書籍を推薦できる人”が影響力を得やすい事実(と、もし収益化を考えるのなら、収益性もそれほど悪くない事実)はたぶん、マーケティングに敏感な人なら気づき始めています。これからのパーソナルメディアのトレンドの一つになるでしょう。

競合が少ないので、始めるなら今のうちだと個人的には思っています。もし、本を読む時間があれば(子供との時間が最優先でなければ)私も絶対に始めていんですが。

やるとしたら、ジャンルを限定した書評サイトですね。ミステリ小説ならここ、とか、ハウツー本ならここ、と明確に思い浮かべてもらえるブランディングがコツです。

72月

個人ブログメディアの作り方|ニッチ分野における情報収集の3つの基本

メディアの一つの側面として、「世の中に散らばっている情報を集約し、整理して発信する」機能があります。

例えば僕が運営しているFutureCenterNEWS JAPANは、僕自身がフューチャーセンターについてもっと詳しく知りたいと思い立ったときに、どこを見渡しても情報がまとまっていなくて困ったので、「ならば自分でまとめてしまえー!」と始めたメディアです。

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現在でこそ、取材記事や、オピニオン記事などオリジナルコンテンツの発信も始めていますが、当初はシンプルに情報を集めて整理しているだけでした。たったこれだけのことでも、ずいぶんと多くの方に「役に立つ」と言ってもらえました。

意外に思う人もいるかもしれませんが、メディアと言っても必ずしもオリジナルコンテンツにこだわる必要はありません。例えばスマートフォン専門のブログメディアなら、各社のプレスリリースを集約して発信するだけでも、それなりに人々の情報収集を助けられるのです。

つまり「世の中に散らばっている情報を集約し、整理して発信する」だけで、誰にでもブログメディアは作れます。学生団体やNPOの方々は、取り組む課題に関するメディア発信にぜひ挑戦してほしいと思います。

 

ニッチ分野でこそ個人ブログメディアが活きる

もし、これから個人ブログメディアを始めようとするのなら、ニッチな分野・題材を扱うのをおすすめします。なぜなら、上記の例のスマートフォンのようなメジャーな題材は、大手メディアが発信するからです。

大手メディアの手が回りきらないような、ニッチな題材を扱ってこそ、個人ブログメディアの存在価値があります。

「情報がもっと集約・整理されていたら便利なのに」という直感に、素直に従ってください。

 

基本は「Googleアラート」「Twitter検索」「Googleリーダー」

ところで、あるニッチ分野の最新の動向をチェックするのに、みなさんならどうしますか?

例えばiPhoneについての情報なら、放っておいても大手Webメディアが発信してくれます。情報収集にはそれほど苦労しません。でも、『Apple TV』のみの情報だけを取りたいとしたら、ちょっと工夫が必要ですよね。

Google検索では最新の情報を取りにくいですし、はてなブックマークではニッチな題材は上がってきません。

恐らく現状でベストだろうと思って僕が活用しているのは、「Googleアラート」「Twitter検索」「Googleリーダー」の3つです。補助的にいろいろ利用する場合もありますが、原則的にこの3つが軸になります。

 

Googleアラート

インターネット上のあらゆる情報は、Googleのクローラが見つけ出してくれます。

通常のGoogle検索では最新情報に弱いので、あるキーワードで新しい検索結果が追加されたら知らせてくれるGoogleアラートを活用します。

Google アラート – ウェブ上の面白い新着コンテンツをチェック
あくまでも検索結果に追加されてから知らせてくれる機能なので、長いときには数日のタイムラグが発生しますが、これで大半の情報は網羅できます。

 

Twitter検索

リアルタイム性では何と言ってもTwitterです。ほんとうはFacebook等も活用したいのですが、充分な検索機能がなく、また友人限定で発信している人も多いので、実用的なのはTwitterのみです。

Hootsuiteなどのツールを使い、検索フィードをタイムライン状に表示させて日常的にチェックします。

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なお発信者視点に立つと、情報収集に熱心な人はこうしてキーワード検索をしているので、フォロワーの数が少なくてもめげずに発信するべきです。

Social Media Management Dashboard – HootSuite

Googleリーダー

Googleアラートが知らせてくれたり、Twitter検索で見つけたりした、有益な情報を発信してくれそうな個人ブログやWebサイトは、Googleリーダーに登録しておき、日常的にチェックします。

Googleリーダーの活用方法は『情報収集の基本。Googleリーダーを使おう』にまとめました。参考にしてください。

 

それはたぶん「あなたにしかできない」こと

いかがでしょうか。この程度の作業なら、誰にでもできますよね。

個人メディアの役割は、これからどんどん拡大していきます。国や行政だけでは解決しきれない社会的課題を、個人や地域コミュニティやNPOが担う必要があるのと同じように、大手メディアが扱わない分野の情報発信は、課題に気づいたあなたの「じゃあ自分でやっちゃおう」に掛かっているのだと思います。

あなたが発信を始めなかったら、その分野における課題解決のスピードは停滞したままかもしれません。「これは自分にしかできないことなんだ」くらいに思っておくと、メディア運営にやり甲斐を感じられ、楽しくなります。

個人ブログメディア運営に挑戦してみませんか?

72月

情報収集の基本。Googleリーダーを使おう

「リーダーにRSSフィードを登録して、Webサイトを購読する」という概念自体は、2000年前後から存在します。知っている方にとっては常識ですよね。

ブログやSNSで情報発信するのなら、まずは情報収集をする必要があります。情報収集の基本は、何と言ってもGoogleリーダーです。

気になるブログやニュースサイトの「最新情報」を「ほぼリアルタイム」で「漏れなく」チェックできる点と、連携サービスを含めた使い勝手という2点で、未だにRSS購読に勝る仕組みはありません。

学生さんをはじめ、もし利用した経験のない方がいましたら、ぜひ試してみてください。スマートフォンで移動中にチェックもできて、非常に便利ですよー。

【追記】
以下で紹介している「Googleリーダー」は、サービスを終了してしまいました。代替としては「feedly」があげられます。

 

Googleリーダーの概要と使い方

Googleアカウントさえあれば、誰でも利用できます。

googleリーダー

フィードの設定 → 詳細と統計を表示、と進むと購読者数が見られるんですけど、

スクリーンショット 2013-02-07 5.15.01

Handmade Future ! も200名以上の方に登録していただいています(まだスタート2ヶ月半なので、ちょっとびっくり。ありがとうございます!)。

HandmadeFuture-googlereader

Googleリーダーへ、気になるWebサイトを登録する方法は、シンプルです。左上の登録ボタンを押して、対象サイトのURLをコピペすると、自動でRSSフィードを探して登録してくれます。

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スマートフォンで活用 – 『Byline』なら移動中もチェックできる

RSSフィードのチェックは、移動中でも手軽なスマートフォンが便利です。通勤・通学時にその日の最新情報を仕入れてしまえるというわけです。

iTunes App Store で見つかる iPhone、iPod touch、iPad 対応 Byline Free

 

スマートフォン用のアプリは様々に出ていますが、私は『Byline』を利用しています。

※iOS専用なので、Androidユーザは別アプリを探してください

画面はこんな感じ。

IMG_8772

Googleリーダーで設定したフォルダごとに分けて表示されます。 フォルダをタップすると、

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記事タイトルが一覧表示されます。読む価値のあると思う記事だけをチェックできます。

むしろパソコンよりも『Byline』のほうがチェックしやすいんですよね。僕の場合はだいたい1000件/日ペースでさばけてしまっています。

右上の「編集」ボタンをスワイプすれば、一斉に既読にできます。

さらに気になる記事タイトルをタップすると、

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記事の概要が見られます。当該記事に飛ぶことも可能ですし、右下には共有ボタンがあります。

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Twitter、Facebookはもちろん、Instapaper(いわゆる、「あとで読む」サービス)にも送れます。気になる記事を後でじっくり読んだり(InstapaperはPCでもチェックできる)、残して起きたい記事をスクラップしておいたりできるというわけです。

Instapaper: Save interesting web pages for reading later

これら連携サービスは、年々進化しているので、もしかしたらもっと便利なサービスも登場しているかも。気になる方は探してみてください。個人的には、Googleリーダー+Byline+Instapaperで今のところ不満はありません。

情報発信するなら、まずは情報収集から。情報発信に熱心な方は、必ずと言っていいほど利用しているのがGoogleリーダーです。もし選択肢になかった方は、ぜひ挑戦してみてください。

311月

個人メディアのすすめ|大手Webメディアと個人ブログに差異はあるのか?

ここ半年くらいの実感なんですが、企業が運営するWebメディアが考えていることって、

  1. どうしたらブランドが浸透するか
  2. どうしたら質の高いコンテンツが作れるか
  3. どうしたら記事がソーシャルメディアで拡散するか
  4. どうしたら検索流入が増えるか(SEO)
  5. どうしたら記事がYahoo!等大手ポータルサイトに取り上げられるか
  6. どうしたら直帰率を下げられるか

あたりだったりします。

サンプルは4社程度なんですが、恐らくどこも大差ないでしょう。というより、Webメディアとして、これ以外に考えるべきことはあまりないはずです。

 

個人ブログと違うのは規模だけ

これって、当然ながら、個人ブログで取り組む内容と全く同じです。

違いがあるとすれば、関わる人数だけです。たくさんのライターを使い、SNS・SEO担当、サイトプログラム・デザイン担当、編集担当と専任者を置けば、個人で運営するよりも、質の高い記事を量産でき、影響力を素早く拡大できるのは間違いありません。

もっとも、人数だって、メリットになるとは限りませんよね。

5人も10人も人が関わっていて、1日に1記事程度しかUPしないメディアもあれば、イケダハヤトさんのihayato.書店のように1人で1日5記事以上もUPするメディアもあります。

むしろ企業のほうが、社会的立場や成果を気にし過ぎて、思うように動きが取れず、生産性が低下するデメリットもあるようです。

 

むしろ企業のほうがデメリットが大きい

個人で発信するメリットは、何と言っても身軽なことです。

思いつくままに試行錯誤できれば、Webサイトを迅速に最適化していけます(これは本当に大きいと思います。企業のWeb担当者の方は、けっこうもどかしい思いをしているか、成果を出さなければと重圧を感じているはずです)。

また、スポンサーや広告主へ配慮して、発信内容を制限せざるを得ないケースも少ないでしょう。

もちろん、結果は全て自分の責任になるんですが、「それがどうした」というのが感想です。的確なメディア運営ができるのであれば、個人メディアのほうが、メリットが大きく、デメリットが少ないケースが多いように感じます。

 

改めて。「個人メディア」で充分に勝負できる時代

先日も『Gunosyは情報収集を助けるだけではない。「ブログで食う」の実現性を高めてくれている。』の記事に書いたのですが、ブログはこれから、ますます価値を高めていくだろうと考えています。スケールメリットに頼らなくても、質のいい(ブログのファンになってくれる)読者に巡り会いやすくなっていくはずだからです。

特に学生や、20代の若者のみなさんは、これからのキャリアとして、個人メディアを真剣に考えてもいいだけの環境が整いつつあります。個人メディアで、企業が運営するWebメディアと充分に勝負できます。

これとて向き不向きはあって、けっして楽な仕事ではないので(1日5記事も書けますか? 常に試行錯誤して最適化していくのは好きですか?)、ブログだけで食うことにこだわる必要はありません。

しかしながら、補助的な収入源にしたり、インバウンドマーケティングで本職の仕事依頼を獲得したり、いくらでも活用方法はあります。

これからはむしろ、ブログ発信のスキルがないことが、大きなハンデキャップにさえなるかもしれないと思います。デジタルネイティブならではの、情報発信の優れた感性を活かす意味でも、個人メディア運営のノウハウを学ぶことをおすすめしたいですね。

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