逆光を活用してたった4ステップ。ホワイトな透明感のある商品写真を撮影する方法

デジタル一眼レフカメラで綺麗に商品を撮影をするテクニックを紹介します。太陽光、レースのカーテン、白い布と、身の回りにある物のみでできます。

サンプル

こんな感じの写真を撮影します。
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逆光を活用した、ちょっとした工夫なんですが、劇的に変わります。

ちなみに工夫する前はこんな感じ。見てのとおり、自宅の殺風景な環境です。窓ガラスの向こうはベランダです。
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撮影手順

1. 場所を選ぶ

最低限、充分な光量と、白っぽい背景が必要です。よく陽が差し込む窓で、レースのカーテンがついていれば一石二鳥。色はほとんど飛んでしまうので、多少汚れたカーテンでも大丈夫です。我が家のレースのカーテンも、経年劣化のため真っ白ではありません。

高さを調整してください。イスを置けばOK。イスには白い布を敷くといいです。見当たらない場合は、Yシャツなど白い衣服を活用してください。けっこうきめ細かく写る箇所なので、背景のカーテンとは違ってきれいなほうがいいです。

2. 商品をセットする

強い光を背に受けるように商品を配置してください。

背中に強い光を受けているため、商品の前面には濃い影ができてしまうはずですが、それでOKです。むしろ、濃い影ができていなければうまくいきません。

3. カメラを準備する

室内での撮影のため、シャッタースピードがかなり遅くなります。三脚を用意してください。なければ、イスや本などを使って高さを調整し、カメラを置いてしまってください。腕に自信のある方はいいですが、きっと手ぶれします。

カメラの位置ですが、もしズームレンズなら、広角側で近くから撮影するのではなく、望遠側で距離を取って撮影してください。広角側で撮影すると遠近感が強調されて、歪んで見えやすくなります。

4. カメラの設定をする

デジタルカメラは、オートモードで撮影すると、レンズから入ってくる光を総合的に判定して、写真の明るさがベターになるように自動的に調整してくれます。

しかしながら、それでは背景を白飛びさせたサンプルのような写真は撮影できないため、測光位置をピントの中心のみに限定する必要があります。周囲がどんな明るさだろうと、ピントカーソルがある位置のみがベストな明るさになるように撮影するわけです。

僕が使っているカメラ『Nikon D7000』では、スポット測光モードにします。

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【Nikonのデジタル一眼レフカメラのマニュアルはこちら】
使用説明書:PDFダウンロード一覧 – サポート | ニコンイメージング

【キヤノンのデジタル一眼レフカメラのマニュアルはこちら】
キヤノン:製品マニュアル|一眼レフカメラ/ミラーレスカメラ【EOS/EOS M】

いざ撮影

以上の準備ができたら、濃い影ができている商品の前面にピントを合わせて、普通に撮影します。

影ができていて暗い商品前面が通常の明るさになるように撮影されるため、もともと充分に明るい背景は過剰露出になって白飛びします。結果として、白い光の中に商品が浮かび上がるような、透明感のある商品写真が撮影できます。

けっこうインパクトがあるので、お試しあれ。
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なお、料理の写真を美味しそうに見せたい場合や、人物撮影にも応用できます。
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