Tag: 応援したい取り組み

51月

保育士は、保育園以外でお金をもらったっていい

2016年後半より、キャンプ・アウトドアで、新しく事業を始めています。

経緯はこちらに書いていますが(需要があるのに、誰もやってなくてラッキー)、

【ご報告】キャンプ・アウトドアで事業を始めました

事業を設計するにあたって、もう一つ、頭に浮かんだことがあります。

事業を通じて、保育士に報酬を渡せれば、

「保育園でない職場でお金を稼ぐ選択肢があるんだ」
「保育園以外でお金をもらっていいんだ」

と、保育士が、気づくきっかけになるんじゃないか、ということです。

 

パパ・ママから極めて評価が高い、asobi基地キャスト

私が代表を務める、asobi基地アウトドア部では、「asobi基地キャンプ」というキャンプイベントを、年4回前後、実施しています。

メインとなる夏キャンプは、40名前後のイベントを2回実施するのですが、計80名ほどの定員が、ほぼ48時間で埋まり、10〜20組のキャンセル待ちが発生するほどの、大人気です。

人気の理由は、いくつかあるのですが、asobi基地キャストの存在が、一つ挙げられます。

asobi基地キャンプでは、必ず、保育士や、幼稚園教諭、ベビーシッターなどを中心とする、asobi基地キャストが参加します。

参加者のパパ・ママが、asobi基地キャストを評価する理由は、単に、子どもを見てくれるからではありません(asobi基地では、原則、託児を行いません。asobi基地キャンプでも、子どもの安全確保の責任者は、保護者です)。

「子どもとの接し方であったり、声掛けの仕方であったり、喧嘩の仲裁であったりに、ハッとさせられました」

「うちの子が、○○が好きだなんて、驚きました。△△な一面があるだなんて、親子だけでは気づけませんでした」

という感想が、パパ・ママから、聞かれるんです。

 

プロなのに保育園しか活躍の場がないのはもったいない

実際は、asobi基地キャストも、その場その場で、悩みながら対応しています。

が、それでもやはり、ほぼ自分の子どもしか見ないパパ&ママとは、知識と経験の “幅” が違います。

保育士というのは、対乳幼児の専門知識とスキルを持った、プロフェッショナル(もちろん、保育士以外の職種でも、同様)。

彼ら彼女たちが、保育士なら保育園しか、活躍の場がないというのは、とてももったいない!

現場に馴染まない、膨大な潜在保育士の数を考えても、それぞれにふさわしい場で、それぞれの力を発揮できるほうが、望ましいでしょう。

 

自らの手で切り拓くしかない現状

けれども、もし保育園以外の場所で、お金を稼ごうと思ったとしても、日本社会に、そういった場が、当たり前のように用意されているわけではありません。

自分で切り拓くしかないのが、現状。

もちろん、保育士が、いきなり個人事業主としてやっていけるかと言ったら、そうではないケースが、圧倒的に多いはずです。

なぜなら、専門の学校を卒業して、そのまま保育園で働き出したとしたら、マーケティング思考を覚える場が、存在しないからです。

どんなに、価値を提供できたとしても、

  • それを必要とする人がどこにいるか
  • その人たちに届けるにはどういう経路があるか
  • どのようなアプローチの仕方をすれば伝わるか

といった考え方ができなければ、自らが持つ価値を、お金に替えることができません。

 

マーケティングは意外と難しくない

状況は簡単ではありません。

が、とはいえ、学ぼうと思えば、比較的簡単に学べる内容であるのも、事実です。

なぜなら、ビジネスの基本中の基本で、コンビニだろうが、近所のスーパーだろうが、当たり前の考え方だからです。

私立の園であれば、園の経営を考えたり、父母や地域の要望に応えたりするのも、同様です。

あらためて学んでみたら、おぼろげに知っていた考え方ばかりで、

「ああ、こういうのをマーケティングと言うのね」

と、拍子抜けする人も、少なからずいそうです(特に、一般企業を経験している人は、そのような感想を持つケースが多そうです)。

 

園以外でお金をもらったっていい!

とすれば、あと足枷になるのは、保育士自身の、自己評価の低さではないでしょうか(もちろん、社会側の評価の低さに、強く影響を受けているはずです)。

asobi基地に集う保育士たちは、平日は園でみっちり働きながら、土日祝日は、asobi基地のイベントを実施したり企画したりと、いつも全力です。

そんな意識の高い人たちでも、

「自分自身に、保育園以外でお金をもらう選択肢がある」

と気づいている人は、ほとんどいないのではないか、と感じます。

可能性があるのは知っていても、それは一部の特殊能力のある人たちの特権で、自分には縁のない話と、思い込んでいるのではないか、と。

 

保育士に、保育以外で、報酬を

キャンプ・アウトドア事業を通じて、保育士に報酬を渡すことができれば、観念論ではなく、実例を見せることができます。

あるいは、体感してもらうことができます。

報酬も、マクドナルドのアルバイトレベルではなく、最低でも、日給1万円の水準で、払えるように、設計しています。

園以外で、気軽に稼げる場をつくろう、というわけです(希望者には、個人事業の作り方を、無償レクチャーもします)。

asobi基地で保育スキルを伸ばして、asobi基地キャンプでアウトドアに慣れて、保育を活かした仕事で(園以外で)報酬をもらう……という流れができてくれれば、いいなー。

価値を提供できる人は、見合った報酬をもらうべきなんですから。

95月

我が子が、商店街の本物のお店で職業体験ができたら、いい経験になると思いませんか?

幼児〜小学生くらいのこどもがいる、お父さん、お母さんへ。

我が子が、商店街の本物のお店で、お手伝いをさせてもらえる機会があったら、おもしろそうだし、いい経験になると思いませんか?

実は、東京都大田区の大森ウィロード山王商店街で、実際に行われました。

こどもたちが商店街で売り子に!『asobi基地 x 商店街 お店屋さんに変身!』レポート

4歳の娘と参加してきたんですけど、見てのとおりの充実した表情を見せていたんですよ。

我が家は次回、5/24の開催も参加するんですが、「次は何のお店屋さんやろうかな〜?」と目を輝かせています(担当のお店は、くじびきで決めるんですけどねw)。

その『リトルアキナイ』ですが、継続開催のために活動資金をクラウドファンディングで募っています。

リアルな「アキナイ」で子どもの笑顔が広がる地域に!(町田 佳路) – READYFOR?

 

こどもが将来、自分らしく生きられるようにするには「社会を見せる」以外に方法がない

こども職業体験というと、有名なのはキッザニアですよね。

完成度の高さで評判ですし、別にキッザニアを否定しようというんじゃないんですけど、私はキッザニアには足が向かないんです。

ま、エンターテイメントとしてはアリかな、という程度で。

なぜなら、こどもに必要なのは、「仕事を体験させること」ではなく、「社会(世の中)の多様性を見せること、実感させること」だと考えているからです。こちらの記事に詳しく書いているんですけど、

僕が子供を仕事に連れて行きたい5つの理由

要約すれば、

・教育現場では社会との接点がほぼない。大学を出てから社会を学ぶのでは20代を無駄にしてしまう
・「いろいろなことを仕事にして生きている人がいる」と世の中の多様性を知らなければ、自分らしく生きる方法を極めて見つけにくい

つまり、社会の仕組みを実感を持って理解するために、職業体験は良い手段である、というだけで、職業体験そのものが目的じゃないんですよ。

こどもが将来、自分らしく生きられるようにするには、「社会を見せる」以外に方法がないと私は考えています。

 

世の中の人々もけっして疑似体験で満足しているわけではない

疑似体験でしかないキッザニアは、私にとっては、とてもとても物足りないんです。

それに、世の中のお父さんお母さんも、けっしてキッザニアに100%満足しているわけじゃないと思うんです。

社会に触れさせる必要性は感覚的に理解しているけれども、他に選択肢がないから、疑似体験といえどキッザニアに殺到せざるを得ない。

本来であれば、本物のお店で働けるほうがクリティカルな体験になるし、こどもにとってもおもしろいですよね。

『リトルアキナイ』なら、そのクリティカルな体験が、気軽にできてしまいます。

実際に私は、『リトルアキナイ』初開催のとき、告知を見た瞬間に「これだ!」と直感して参加ボタンを押していましたからね。

 

継続的な活動になれば、あなたの街でも『リトルアキナイ』が開催されるかも

クラウドファンディングで『リトルアキナイ』の活動資金を募っている町田さんは、こう書いています。

もう一度言います。

僕はこの活動を一度限りのものにしたくない。まずは大森という土地で何度も繰り返すことで、他の地域にも広げていきたい。もしその地域が広がったら・・・子どもたちはその地域を知り、興味を持ち、アクションを起こすキッカケとなるでしょう。何度も何度も声を出すことで、人を動かす。そんなことを子どもたちと商店街という場所で、一緒にやっていきたいと考えています。

ノウハウと実績を積み重ねて、他地域にも広げていきたい。

そう言っているんです。

みなさんの地元でリトルアキナイが開催されたら、参加してみたいですよね。

 

共感する方はぜひ支援を!

活動に共感する方、リトルアキナイにこどもを参加させてみたい方、自分の街でリトルアキナイが開催されてほしいと思う方は、一口3,000円からの支援をしてはいかがでしょうか。

いい取り組みは、自分の手で応援しなきゃ。

もしかしたら、あなたの支援がなければ、『リトルアキナイ』は広がっていかないかもしれないんですから。

私はもちろん、応援します。なにしろ、我が子が目を輝かせている様子を、目の当たりにしているんですから。

リアルな「アキナイ」で子どもの笑顔が広がる地域に!(町田 佳路) – READYFOR?

15月

保育士にしかできないやり方で子育て環境をより良くする!|asobi基地「保育士マーク」プロジェクトを応援

保育士が持つ “専門性” を意識した経験がありますか?

待機児童解消とセットで、日本社会の大きな課題となっているのが、保育の質の確保です。

保育士の人材不足は、表面上は、仕事内容の過酷さや、責任の重さ、賃金の低さと言った諸条件の問題として語られるんですが、根本にあるのは社会的な地位の低さだろうと私は直感しています。

子育てに関わらずに生きてきた人の中には、「誰にでもできるような仕事」だと信じている人が、少なからずいます。

専門的かつ重要な仕事であると認識されていないから、必要性が叫ばれても、結局は待遇の改善に繋がっていかないわけです。

 

保育士にしかできないやり方で子育て環境をより良くする

保育士の専門性に気づき、保育士にしかできないやり方で、社会をより良くしようといち早く行動してきたのが、『asobi基地』代表の小笠原舞さんです。

今回、東京支部代表の相原里紗さんをはじめ、asobi基地に関わる保育士たちがやろうとしているのは、こちらです。

子育て中のママ・パパと保育士をつなぐ「保育士マーク」を作りたい!(相原 里紗) – READYFOR?

タイトルと見出しを見ると、「子育て中のママ・パパを助ける」ということが主旨・目的のように見えるかもしれません。

しかし実際には、本文を読めばわかるとおり、これは全国の保育士へ向けたメッセージです。

私に言わせれば、“保育士が専門性を発揮しやすい環境を作り、自信を持って行動できる保育士を増やし、社会をより良く変えていこう” というのが取り組みの本質なんです。

もちろん、結果としては、「子育て中のママ・パパを助ける」ということに繋がります。

 

どれだけ多くの賛同を集められるか?

多くの人に支えられて大きくなってきたasobi基地なので、資金調達そのものは簡単に成功するはずです(と、書いているうちに達成したようです)。

重要なのは、どれくらい多くの賛同を集められるか、ということ。

たくさんの支援が集まれば集まるほど、保育士マークをたくさん作成でき、多くの保育士に配布できます。

そして一般に浸透させていく後押しができます。

 

保育士の社会的地位向上のきかっけに

私が応援する理由は、この取り組みによって、自信を持って行動する保育士が増え、保育士の社会的地位が向上するきっかけになるような気がするからです。

主旨に賛同する方は、ぜひ支援をお願いします。

また、「なにか行動しなければいけない」と感じていた全国の保育士のみなさん、ぜひプロジェクトに参加してください。

子育て中のママ・パパと保育士をつなぐ「保育士マーク」を作りたい!(相原 里紗) – READYFOR?

132月

こどもの立場になって世界を見てみたら何が見えてくるだろう。『こどもみらいdesignフォーラム 2014』レポート

小笠原舞さん、小竹めぐみさんが共同代表を務める「こどもみらい探求社」による『こどもみらいdesignフォーラム 2014 〜人権って何だろう?〜』(2014年2月11日開催)を取材してきましたので、レポートします。

「人権」はともすると堅苦しく感じられてしまうテーマですが、集ったスピーカーが多様性にあふれ、また “フォーラム” といいながらも対話をベースにしていたため、とても豊かで興味深い場となっていました。

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大人のみなさん。今日はみなさんに質問があります。

『こどもみらいdesignフォーラム』とは、

既にこども達の未来をデザインしている人同士が思いや考えを知り合い、学び合う日。

毎年、こどもに関わる社会課題の中から1つをテーマに掲げ、新しい気づきを得ることにより、こどもにとって、さらによりよい未来を一緒につくっていく場。

と、こどもみらい探求社のホームページに説明があります。

第1回のテーマに選ばれたのは、「人権」。なぜ、わざわざ堅苦しい「人権」というテーマを選んだのか。

想像するに、小笠原舞さん、小竹めぐみさんの思いを突き詰めていくと、結局はすべてが「こどもの人権」からスタートしているからではないでしょうか。

二人の共同代表の思いを端的に表しているのが、『こどもみらいdesignフォーラム』のために制作した、わずか100秒少しのこちらのPVです。

大人のみなさん。今日はみなさんに質問があります。

大人とこどもの違いはなんですか?

なぜ、個性は大事なんですか?

どうしたら、個性は見つかりますか?

どうしたら、楽しい人生を送れますか?

大人になれば、人生は楽しくなりますか?

私たちは将来、笑顔でいられますか?

きっと、人によって受け取り方は千差万別でしょう。私は、普段は隠れている、心の中にあるいちばん大切なものが浮かび上がってくるような感覚がありました。ジンときますね。

 

カタリストBAに集った「こどもの未来をデザインする」多士済々

会場は二子玉川のカタリストBA。噂には聞いていて、初めて足を踏み入れましたが、とても居心地のいい場所でした。

カタリストBA | Creative City Consortium

「既にこども達の未来をデザインしている人同士が思いや考えを知り合い、学び合う」という目的のとおり、保育士、小学校教諭、市会議員、NPO代表など、こどもに関わる多士済々が集いました。

また、スピーカーも、障害などのハンディについて(須藤シンジさん)、セクシュアルマイノリティの孤独感について(前田健太さん)、マイノリティを排除している現実について(東ちづるさん)、グローバル視点でのこどもの人権について(山下瑛梨奈さん)、ハーフやミックスというマイノリティについて(矢野デイビッドさん)と、非常に多様性を実感できる面々でした。
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こどもと一緒に参加した方も多く、会場内にはこども自由に遊び回っていました。
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asobi基地も併設されていて、こどもたちはのびのび過ごせる環境が用意されています。
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こどもみらい探求社の共同代表、小笠原舞さん(左)、小竹めぐみさん(右)。協賛をいただいたという、フェイス・ペイントとして利用できる天然ゴムラテックスを原料とした絵の具『ハガレックス』を試しているシーンです。
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「違いは、個性。ハンディは、可能性」(須藤シンジさん)

じっくり時間をかけ、参加者同士が互いを知り合ったのち、オープニングトークへと移ります。

スピーカーは、特定非営利活動法人「ピープルデザイン研究所」の須藤シンジさん。
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次男が脳性麻痺で出生し、障害児の親となったのをきっかけとして、障害者を特別扱いし、一般の健常者を分けて扱う福祉の世界に疑問を持ち、様々な活動を展開しています。

■バリアフリーの “バリア” は、ハード(物)ではなくて、心(ハート)のバリア

■田中、佐藤、鈴木、高橋、渡辺の姓を持つ人と、障害者の数はほぼ同数(姓は2013年末の明治安田生命調べ)。五つの姓の友人がいる人は大半だが、障害者の友人がいる人は少ない

■学校でクラスが分かれているなど、障害者は分けられており、幼少期から「障害者は違う」と刷り込まれていく

■駅員さんが車いすを誘導する、なんてやっているのは日本だけ。外国では乗客が手伝うのが自然

■誰もが持っている「思いやり」を “動き” に変えていくスイッチを、ファッション、スポーツ、エンターテイメント等を通して発信していきたい(=ピープルデザイン)

印象的だったのは、「困っている人がいれば、手伝ってあげればいい。でも我々は、「下手に手伝って迷惑をかけてしまったらどうしよう」など、できない理由を探してしまう」という指摘でした。

私自身もまさに思い当たります。日本人は差別意識を持っているというよりも、健常者以外は別である、自分の役割でなく専属の人の役割、と分けて考えてしまう環境にあるのだと認識できました。

 

傾聴のあとは対話

対話を重視する『こどもみらいdesignフォーラム』では、以上のような話をただ傾聴するだけではなく、思ったこと、感じたことを3人程度のグループを作って共有し、参加者がさまざまに気づきを得てゆきます。
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さらに、気づきを全体で共有します。
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世界から学ぶ子どもの「人権」(山下瑛梨奈さん)

続いて、こどもの権利について知り、考えるパートへと移ります。

登壇者は、NGOアムネスティインターナショナルジャパンの山下瑛梨奈さんです。専門家の立場から、グローバル基準での人権についてレクチャーがありました。
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■世界で最も広く支持されている「児童に関する権利条約」(こどもの権利条約)には、「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」という4つの権利が明記されている。4つの権利を守るために、国や家族や個人の義務と責任が明記されている

■理念は「差別のない処遇」「こどもの最善の利益」「生命、生存、発達の権利」「こどもの意見の尊重」の4つ

■193カ国が批准しているが、実態は様々。世界中のこどもの7人に1人が労働せざるを得ない環境にあり、19カ国25万人がこども兵士として徴用されているなど

■日本のこどもでは、社会において当たり前とされる生活が困難な「相対貧困」の割合が約15%という問題等がある

日本人が考えている「人権」は、世界基準での「人権」と乖離している、という指摘が印象に残りました。

須藤シンジさんの話とも通じますが、日本は経済や文化では先進国となれたのに、人権や福祉の価値観では世界とは隔絶してしまっている問題点があります。
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まぜこぜ社会がおもしろい(東ちづるさん)

お昼休みを挟み、様々なこどもを知り、考える時間へと移ります。

午後最初の登壇者は、TVでおなじみの女優・東ちづるさん。骨髄バンク、ドイツ平和村、アールブリュットの活動支援等のボランティア活動を20年以上続けており、現在は一般社団法人「Get in touch」の理事長でもあります。
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東ちづるさんの全身から滲み出ていたのは、「おかしいものはおかしい」という意志の強さです。さまざまな活動を展開するなか、「Get in touch」を立ち上げるきっかけになったのは、東日本大震災だったそうです。

震災で壊れたのは、建物など物理的なものだけではありません。町の機能などソフト面も停止しました。すると避難所では、普段は交わる機会のない人たちが交わる結果になりました。車いすの人、発達障害の人、セクシュアルマイノリティの人、高齢者、病人、外国人などなど。

当時、報道では、「絆」など希望ばかりが取り上げられていたのは、記憶に新しいところです。が、現実には、これら少数派の人が結果的に社会的弱者になり、被災によってさらに追いつめられてしまっていました。

これもやはり、須藤シンジさんの「心のバリアフリー」に通じるところがあります。我々は意図的に排除しようとしているわけではないけれど、普段から分断されてしまっているので、(特に余裕のない状態では)マイノリティに気を配るという概念が抜け落ちてしまうわけです。

東ちづるさんは、誰も排除しない「まぜこぜ」社会を実現するために、一般社団法人「Get in touch」を立ち上げるに至ります。「Get in touch」の活動そのものがとてもクールで興味深いものですが、詳細に説明していると記事が丸々一本出来上がってしまうので、別途紹介します。
Get in touch! PROJECT | getintouch.or.jp

今回、私は初めて東ちづるさんのトークを目の当たりにしたのですが、会場をアグレッシブに引っ張ってゆく力強さがあり、話の内容も興味深い事例が多く、とてもおもしろい時間を過ごさせていただきました。また、参加者からは、「大笑いして涙して、心に染みる言葉をたくさん頂きました」などの声も聞かれました。
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セクシュアルマイノリティの孤独感を涙ながらに語る(前田健太さん)

続いての登壇者は、男性同性愛者の立場から、LGBTについて語り、セクシュアルマイノリティの人々の居場所をつくろうと活動する “はる” (前田健太)さんです。
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自らのセクシャリティについて、自らの意志で他人に伝える “カミングアウト” についての、はるさん自身の比喩が印象的でした。

すなわち、底の見えない中でロープが垂らしてあって、今の安全を守るために、必死にロープにしがみついている状態であると。しがみついているので、自由は奪われているわけです。

未来を切り開くためには、ロープから手を離して飛び降りなくてはいけないように思う。けれども、底が見えないので、そのまま死んでしまうかもしれないし、大けがをしてしまうかもしれない。底知れぬ不安がある。

もし、底から、「ここは大丈夫だよ」「安心してこっちへきて」という声が聞こえてくれば、どんなに勇気づけられるかわからない、と、何度も感極まりながら、はるさんは訴えます。

 

世界中でシェアしあうことで、世界は幸せになる(矢野デイビッドさん)

最後の登壇者は、矢野デイビッドさん。父が日本人、母がガーナ人のハーフであり、波乱万丈の半生の経験から、存在自体がマイノリティであるハーフやミックスという存在について語ります。

軽妙なトークで会場に笑顔をもたらし、自分が殺されるかどうかという深刻な場面の描写でも、常にジョークを交えて笑わせる人柄が、とても印象に残りました。私も、何回声を出して笑ったかわかりません。
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6歳で日本に来て以来、ガーナを一切知らずに育ったデイビッドさんは、常に自分のアイデンティティについて悩まされたと言います。

日本でサッカーをやっていると、あのチームには外人がいるぞ、と言われる。目立つのは嫌だと、ガーナへ行ってみると「君は一瞬でガーナ人じゃないとわかるよ」と言われる。ならば自分は何者なのか。

結局、「自分はどこの国の人間か、肌の色はどうか」ということよりも、「これからどういう人間になろうか、ということを積み重ねて行こう」という結論に達します。

自らの経験を振り返って「難しい」と感じるのは、存在そのものがマイノリティであるハーフやミックスは、周囲の大人をロールモデルにできないことだ、とデイビッドさんは語ります。

また、日本とガーナの両方を知って、必ずしも資本主義の物差しだけで優劣は決められないと実感したといいます。例えばガーナでは、障害者がいても自然に助け合うので、すぐには障害がある子だとは気づかないほど。

経済的に発展しているからと言って、日本からガーナに持っていくばかりではなくて、ガーナ(ほか外国)から分けてもらう要素もあるのではないか、それこそが個人の幸せにつながるのではないか、という指摘は、新鮮な驚きに満ちていて、とても共感できました。
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対話〜チェックアウト

ブレイクタイムを挟み、『こどもみらいdesignフォーラム 2014 〜人権って何だろう?〜』はクライマックスへと向かいます。

①こどもの自由な権利:大人がこどもを保護する権利。どこまでが、こどもの為となるのだろう?
②こどもの人権が、守られていない現実の根本原因は何だろう?
③そもそも人権って何だろう?
④人権における、日本ならではの難しさ・可能性って何だろう?
⑤一番近くのこども とても遠くのこども それぞれの人権を大切にするために出来ることは何だろう?

以上の5つのテーマに分かれ、4人程度のグループでの対話の時間です。
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ゆっくりと対話を重ねたのち、全体でシェア。
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全員で大きなサークルをつくり、この日に得られた気づきや、生まれた思いを、

「人権とは●●、私の役割は●●」

という一文にまとめ、共有します。
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以上で『こどもみらいdesignフォーラム 2014 〜人権って何だろう?〜』は終了しました。10:00〜18:00の長丁場でしたが、非常に濃密で、多様性に溢れ、充実した時間でした。

 

一緒に活動するあなたとつながる

『こどもみらいdesignフォーラム』は、2014年を皮切りに、テーマを変えて毎年開催予定とのことです。

なお、主催の「こどもみらい探求社」とともに活動したい方は、

いろいろな方と手をつなぎたいと思っています。手をつなぎたいなーと思った方は、ぜひ連絡をください。(小竹めぐみ)

ということでしたので、ぜひ連絡をしてみてください。
こどもみらい探求社 | 子ども達にとって本当にいい未来を探求し続ける

また、東ちづるさんの「Get in touch」も、あらゆるマイノリティ団体や関連活動とつながり、ムーブメントを起こそうとしています。誰も排除しないで一緒にいる「まぜこぜ」な社会に賛同する方は、ぜひコンタクトしてみてください。
Get in touch! PROJECT | getintouch.or.jp

1312月

凸凹(でこぼこ)を活かして生きよう。

僕は自慢じゃないんですが、かなーりフリーに生きています。

いま思い返してみると、小学校や中学校はまだ、どこか窮屈だった記憶があります。

ああそうか、関東学院六浦高校にいたときが窮屈さのピークで、高校を中退してアルバイトを始めたときに、吹っ切れたのか。

別に、世の中の一般的なレールを外れたって、なんてことないじゃんと。

社会にはちゃんと居場所があったし、その後ちょっと勉強すれば大学にも入れたし。

説教一つせずに見守ってくれた親に感謝しないといけないね。

ともあれ、そんな一種の悟りというか、安心感というか、があったせいか、友達付き合いも一部の親友を除けば淡白。むしろ、邪険に扱っても離れない人とだけ付き合えばいいや、という感じで。

就職活動も数件やって「こりゃ違うな」と思ってすぐに止めてしまったし。

友人だとか、人と同じという安心感だとかにすがらなくても、へっちゃらだったんでしょうね。他人事のようですけど。

大学を卒業して働きだしてからは、それは紆余曲折あったけれど、結局いまは天職と思えるような仕事について、大好きなこどもたちとの日々を楽しんでる。

うん。

というようなことを、このクラウドファンディングを見て、延々と思い返していたんですよね。

対話の場から、自分らしく生きるオトナのセナカを増やしたい!(小竹めぐみ(フリーランス保育士)) – READYFOR?

小竹めぐみさんは、あの小笠原舞さんの同志だし、ファシリテーターをやっていたイベントの取材をした経験もあります。

持続可能なパートナーシップってなんだろう?|ワーキング・ペアレンツサミットvol.1 レポート

先日のasobi基地限定カフェでは、「高速バスの休憩中に、自分のバスがわからなくなって、周囲の人を巻き込んで大騒ぎした」というんで、話もしましたし。極度の方向音痴なんです。(笑)

じっくり話し込んだ経験はないですけど、よく知っている知人という感じでしょうか。

 

しかし実は、多くの大人たちが社会で必死に本来の自分を隠して生きていることに気づきました。

そんな小竹めぐみさんのクラウドファンディングですが。

突然なのですが、私は「超」がつくほどのおっちょこちょいです。
すぐ物をなくしたり、落としたり。
幼少期から「なんでそんなに注意力がないんだ!」と大人によく怒られ、その度に自分を責めていました。

そんな私が保育士になり、園に務めた時。
こどもたちは、教えてくれたのです。
「人はそれぞれ違ったカタチを持っているよ」と。
お外が好きな子、中が好きな子。
一つのことに集中したい子もいれば、新しいことをすぐ試したい子もいる。
自分らしく輝くこどもたちの心は、私にこう言ってくれました。

「めぐせんせいも、凸凹のままでいいんだよ」と。

多分ずっと、誰かにそう言って欲しかったのです。

オトナになるにつれ、MUST(〜しなければ)が増え「私は凸凹ではありません。みんなと同じですよ」と、本来のカタチを隠そうとしていました。
そんな私に「違いこそ、尊い価値」と彼らは教えてくれ「わたしだけのカタチ」を思い出させてくれました。

私はそれから、凸凹を嘆くのではなく、持って生まれた私なりのギフトとして凸凹を活かして生きよう!と思い始めました。
肩の荷が降り、自分を丸ごと好きになれたことで、毎日がとても楽になりました。
しかし実は、多くの大人たちが社会で必死に本来の自分を隠して生きていることに気づきました。

「しかし実は、多くの大人たちが社会で必死に本来の自分を隠して生きていることに気づきました。」

僕自身も頭のどこかで気づいていました。

でも、解決するのは非常に難しい。

要因は一つではないし、指摘されたからと言って変わるもんじゃない。

ライター&ブロガーの僕にできるのはせいぜい、こういう生き方もあるよと記事にして提示するくらいだと思うんですが、効率は悪いでしょう。どうしていいかわからなかったんです。

小竹めぐみさんが、対話によって解きほぐしていると知って、これだ!と思いました。

ただ、僕には真似できません。「凸凹を活かして生きよう」の言葉通り、これは小竹めぐみさんの役割なんだと思います。

ということで、応援します。

対話の場から、自分らしく生きるオトナのセナカを増やしたい!(小竹めぐみ(フリーランス保育士)) – READYFOR?

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