ブログを自己満足で終わらせないために意識するべき7つのポイント


次々に投函されるポスティングチラシなんか、ロクに中身を確認せずに捨てちゃいますよね。

現代は情報爆発の時代。この社会構造を、最初に広く世の中に紐解いたのは、佐々木俊尚さんの『キュレーションの時代』。そして最近では“メディア野郎”こと、田端信太郎さんが『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』の中で言及してます。

総務省がメディア上を行き交う情報流通量の時系列での推移について調べた情報流通インデックス調査(平成21年)によると、インターネット上を流れる情報流通量は、平成13年から平成21年までの8年間で、なんと71倍に激増しました。しかし、実際にユーザーに受け入れられて、受容され消費される情報量は、同じ8年間において、たったの2.5倍程度にしか拡大していません。

(中略)

つまり、今や情報を発信することそれ自体には、全く価値がありません。読み手に届くメディアを作り、運営を継続できるかどうかこそが生命線なのです。

田端信太郎『MEDIA MAKERS

今や情報を発信するだけじゃ意味がないよ、という事実は、こうして断言されてしまうと、衝撃に感じる方もいるんじゃないでしょうか。特に、インターネットが普及する前に社会人になった世代は、“情報爆発”の意味するところを、肌感覚として捉えられていないケースが多いように感じます。

ブログやSNSで発信しようとはするんだけれど、どうにも成果が実感できないという方、いませんか?

ぜひ、これから紹介する7つのポイントを実践してください。

“情報爆発時代のWEB発信のコツ”を素晴らしい手際で説明している『MEDIA MAKERS』から引用しつつ、しっかりと情報を届けるための、ブログ運営の考え方を紹介します。

特にソーシャルビジネスに携わる社会人や、地域貢献プロジェクトに取り組む学生は、自己満足ブログからは脱しましょうよー。だってそれじゃ、せっかくのナイスな取り組みが、必要としている人の元へ届かないんですから!

 

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1.「メディアである」という意識を持つ

今、様々な形態のメディアがネット上に存在します。しかし、そのどれに対しても「メディアとは、そこに情報の送り手と受け手の二者が存在し、その間を仲介し、両者間においてコミュニケーションを成立させることを目的とするものである」という定義が当てはまると思っています。ここで、強調しすぎることのないくらい大事なことは、「メディアは必ず、受け手を必要とする」ということと、コミュニケーションにおいては「受け手こそが王様」であるということです。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第3章「メディア」とは何か?

ブログも「メディア」たることができます。条件は、受け手が存在すること。

誰が読んでいるのかわからない自己満足ブログでは、メディア失格です。

具体的にどこのどんな人へ届けるのか、という意識を持つところがスタート。ブログをメディア化できれば、メディアが持つ様々な影響力を駆使できるようになります。

 

2.「誰が読むのか」一目でわかるようにする

宮崎駿がナウシカや、キキ(魔女の宅急便)を思い浮かべ、「こち亀」作者である秋本治が両津勘吉を思い浮かべるような距離感で、自分たちが関わるメディアの対象読者のことを思い浮かべるようになれれば、メディア作りは半分成功したも同然でしょう。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第6章「メディア野郎」へのブートキャンプ

WIRED』と『ロケットニュース24』の読者層が違うのは、サイトを一目見ただけでわかりますよね。

WIRED.jp

 

 

ロケットニュース24 / 昨日のニュースをいち早くお届けしたい

ブログをメディア化するには、受け手の存在を意識するだけでなく、受け手にとっても「自分のためのサイトだ」と直感的にわかるようにする必要があります。そうでなければ、無数にあるWEBサイトが存在する中で、わざわざあなたのブログに注目する理由に乏しいからです。

当WEBマガジン『Handmade Future !』は、ソーシャルグッドなプロジェクトに取り組む学生や社会人を対象にしています。この点、まだまだ追求の余地はあると思っているんですが、少なくとも、バリバリのビジネスマンが訪れたら、アウェーを感じるくらいには差別化しているつもりです。

 

3.「世の中にどんな影響を与えるのか?」を考える

ここでぜひ、皆さんに強く認識してほしいことがあります。先に「ヨガ業界」があって、広告ニーズが豊富にあり、取材対象としてのコンテンツが大量にあったから、「Yogini」が壮観されたわけではありません。「Yogini」が創刊されることで、ムーブメントが起こり、広告主も増え、実際にヨガ関連にお金を落とす女性が増えた、という形できちんとおカネが循環するサイクルが生み出されたのです。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第4章そこにメディアが存在する意味 ――影響力の本質

僕がブログを書く動機の根本にあるのは、「役立つ情報、いい取り組みがこんなにあるのに、知らない人がたくさんいる」という思いだったりします。

山のような知識を持っているわけじゃありませんが、それでも僕が知っていて他人が知らないノウハウや情報は、いくらでもあります。知らなかった人が情報を得て、行動のきっかけになり、少しでも社会に対してポジティブな影響になれないか、と考えています。

ブログメディアがある情報を発信し、あるいはある情報を発信しないことで、社会に対して影響を与えられます。ビジネスであれば「新しい市場を生みだす」かもしれないし、社会貢献プロジェクトであれば「生活をより良く改善する」だったり「社会変革のムーブメントを起こす」だったりするかもしれません。

もちろん、メディアとして強力になればなるほど、影響力は増大します。「世の中にどんな影響を与えたいのか」を明確にして、自分のブログを着々とメディアとして成長させましょう。

 

4. Google検索で届ける

その可能性とは、具体的には「この記事は、今すぐには読まれないかも知れないが、きっと将来において、グーグルの検索結果を通じ、今ココにはいない誰かに発見されて、その時に、強い興味と熱烈な歓迎を持って読まれるだろう。だから、私はそのことを信じて、今ココにはいないかもしれない誰かのために、良い記事を作ろう」という態度です。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第5章「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く――源氏物語からニコ動までコンテンツを分類する3次元マトリックス

SEOというとあまりいい印象がないかもしれませんが、情報爆発の現代において、「検索エンジンを意識しない」という選択肢はあり得ない……というか、あまりに無謀です。

なぜなら、自分のブログメディアの情報を、それを必要としている人に届けるには、Googleに勝る仕組みは無いからです。もしGoogleが存在しなかったら、ブログメディアで発信する意義は1/10になるかもしれない、とすら個人的には思います。

誰にでもできる簡単な検索エンジン対策は、こちらにまとめています。

5分でできる。検索上位を実現するたった3つのステップ – Handmade Future !

大半の方は、単にイメージで敬遠しているだけで、慣れれば本当に5分でできる作業です。ぜひ挑戦してください!

 

5. ストックとフローを意識する

最後に私からオススメするのは、ストックとフローを行き来する視点を持つことです。プロ野球のピッチャーならば、速球と変化球を混ぜつつ、緩急をつけたピッチングをすることを意識しないはずがないように、これはプロのメディア人として、常に意識する価値のある視点です。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第5章「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く――源氏物語からニコ動までコンテンツを分類する3次元マトリックス

ブログメディアでのストックとは、Google検索による流入です。誰かしらにとって役立つ記事であれば、公開してから時間が経過しても、検索エンジンで探し当てた人が読みに訪れます。短時間で大量のPVを獲得するのは難しいですが、長期に渡って安定したPVが見込める特長があります。

一方のフローは、ソーシャルメディアでの拡散が代表的です。鮮度が命。瞬間的にたくさんの人々に読まれることがありますが、例えばTwitterなら1日経てばほとんど流入は止まってしまいます。

最低限、いま書いている記事が、ストック向けの記事なのか、フロー向けの記事なのかは理解しておく必要があります。ライフハックやケーススタディならストックですし、時事ネタならフローの傾向が強いわけです。

理想なのは、フローでたくさんの人々に読んでもらい、一定時間経過後は、ストックとして安定した検索流入が得られる状況です。

まず、多くの人が検索している“必要とされている情報”をベースとし、きちんとSEO対策を行い、検索流入が見込めるようにする。良質なコンテンツさえ発信できれば、検索流入が土台となり、ブログメディアは着々と成長していきます。その上で、キャッチーなタイトルを付けたり、時流にあったネタを絡めたりして、瞬間的な読者を獲得する努力をするわけです。

こうした理解ができれば、ブログメディア運営がレベルアップします。

 

6. いつ、どんなときに、どんな方法で読まれるのかを認識する

つまり、現在のメディア環境(特にPCやスマートフォンを見ているユーザー向けに)でリニアなコンテンツを用意するというのは、牛丼チェーン風のハイチェアのカウンター席にいるお客さんに、3時間もかかるフルコースのフレンチを給仕するようなものなのです。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第5章「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く――源氏物語からニコ動までコンテンツを分類する3次元マトリックス

例えば小説の世界では、長文を書く作家は(極一部の例外を除き)生き残れなくなりました。電子書籍の登場で、この傾向は決定的になると思われます。スマートフォンの小さな画面では、一文が1ページで終わらず、意味が極めて取りにくいからです。

似た変化で、WEBの世界で盛んに語られているのは、スマートフォン化の流れです。『Handmade Future !』のアクセス解析を見ると、パソコンとモバイルの比率が1.6 : 1にまで接近しています。控えめに見積もっても、3人に1人がスマートフォンで閲覧していて、今後もこの傾向は加速します。

つまり、パソコンでの読みやすさよりも、スマートフォンでの読みやすさを優先する時代が、それほど間を置かずに来るということです(現時点でも、両者を配慮するのは当たり前です)。

加えて、スマートフォンを利用する状況も加味する必要があります。スマートフォンをいじっているのなら、通勤など移動中なのか、あるいはベッドで寝ころんでいるのかもしれません。机でPCに向かっているときほどじっくり構えないのではないか、とは容易に想像ができます。

スマートフォンユーザにとっては、じっくり時間を確保して情報収集するよりも、何かのついでに情報収集するほうが便利だし、生活スタイルに合っています。とすればWEBでは、映画や長編小説のように、まとまった時間がなければ消費できないコンテンツは敬遠されるということです。

現在は過渡期。ブログメディア運営者は、変化に注意深く目を光らせ、読者のニーズに合わせて提供するコンテンツを最適化していきたいですね。

 

7. 自分しか発信していない情報を発信する

ノンリニアなメディア構造は、全ての記事コンテンツで、即物的に読者の「ウケ」を取れというプレッシャーを作り手にかけます。しかし、そのプレッシャーに過剰に反応して、読者の興味に迎合した記事ばかりを均一に量産してしまうことは、長期的には、読者からのリスペクト獲得の機会を捨てることにつながります。

田端信太郎『MEDIA MAKERS』 第6章「メディア野郎」へのブートキャンプ

ブログが軌道に乗れば、反応のいい記事とそうでない記事が明確になってきます。すると反応のいい記事ばかり書こうとするのが人間ですよね。PV(ページビュー)という目立つ形の成果に繋がるからです。

マネタイズしているメディアであればPVは試金石になりますし、そうでないメディア、例えば「あるプロジェクトをより多くの人に知ってもらいたい」という場合でも、PVが多ければ多いに越したことはありません。

でも、多くの人が興味を持ち、なおかつ反応のいいネタとなると限られます。オリジナリティに欠け、すぐに忘れ去られます。読者に迎合した記事ばかり発信していると、時には軽んじられさえします。

読者からある種のリスペクトを獲得できなければ、メディアとしての影響力を高められません。いつまでたっても、社会に大きな影響を与えることができないままです。

ブレない価値観、独自の目線、 情報の速さと信頼性……リスペクトを獲得する手段はいくつかあります。その中で僕が特におすすめしたいのは、自分しか発信していない情報を発信する方法です。

多くの人が発信している情報は、それだけ受け手も多いので、PVを稼げるケースが多いです。でも、そんなありふれた情報発信は、他の大きなメディアに任せておきませんか。他メディアの手が届かない、なおかつ価値のある情報を発信するのが、(個人)ブログメディアの醍醐味だと考えているからです。

すぐにはPVに繋がりませんが、「あの情報はこのブログにしかない」と認知されれば、徐々に読者のリスペクトを獲得できます。そしてメディアとしての影響力を高めていけるのです。

 

終わりに – 情報爆発の時代をサバイブ!

少し前なんですが、ある女子学生が、

「気がついたらすでに、周囲は情報で埋め尽くされていました。だから埋もれないようにしなきゃ、という意識が強いです」

なんて話していたのを聞いて、あぁなるほどなぁ、デジタルネイティブ世代は敏感だなぁ、やっぱり肌で感じているんだなぁ、と思った次第です。

冒頭でも触れたんですけど、情報爆発の社会構造を理解するのは、何のきっかけもなければ大変です。例えばCDが売れなくなったのも、本が売れなくなったのも、根本には同じ原因があります。が、指摘されなければ、単に「音楽業界が衰退した」「出版業界が衰退した」としか思っていなかった、という人もけっこういるはずです。

でも、今どきの学生が実感しているように、世の中には情報爆発の影響がいくらでも見て取れます。知識さえ仕入れれば、誰にでもすんなり理解できる状況にあります。

しかもうまいことに、こういう状況になって10年以上が経過しました。情報爆発の時代をサバイブする方法は、パイオニアたちによって試行錯誤され、確立されつつあります。

今回、引用させてもらった田端信太郎さんの『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』、そして佐々木俊尚さんの『キュレーションの時代』は、情報爆発の現代におけるバイブルと言っていいと僕は思います。

本記事を読んで「もっと詳しく知りたい」と感じた人は、この2冊を読むことを強くおすすめします。自己満足の発信から脱し、必要としてくれる人々の元へきっちり届けるために、必ず役に立ちますから。

 

 

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