杉並区は保育需要をプラス要因と捉え、親たちは勇気を持って決断するべき。


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東京都杉並区では、希望者の2/3が認可保育園に入れないそうです。

“保育所不足”で抗議デモ 「保活」の壮絶実態(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース
 深刻な保育所不足で追い詰められ、ついに立ち上がった母親たち。区役所前で抗議デモを行った背景には、保育園に入るための活動「保活」の壮絶な実態がありました。

東京新聞の2/20朝刊に詳しい記事が上がっています。

東京新聞:認可保育所不足 杉並区長 議会で具体策示せず:社会(TOKYO Web)
田中良区長は「都市部全体の問題」と、国や都に支援の充実を求める考えなどを示すにとどまり、傍聴に詰め掛けた母親からは「私たちの気持ちが届き切っていない」と不満の声が出た。

3歳10ヶ月の娘と、1歳4ヶ月の息子を子育て中である僕は、大きく2つのことを思いました。1つは、「自治体は保育需要の高まりをマイナス要因と捉えるな」ということ、もう1つは「とはいえ親は、住む場所を変えるか仕事を変える決断をしろ」ということです。

 

自治体は保育需要の高まりをマイナス要因と捉えるな

東京新聞の記事に、興味深い記述があります。

田中区長は、山田耕平区議(共産)が「本腰を入れた認可保育所の増設を」とただしたのに対し「状況に即した保育施設の整備をしっかり進める」と説明。一方で、保育所を増やす努力をすればするほど、ほかの地域から子育て世代が集まり、保育需要が高まるとの認識も示した。

認可保育所不足 杉並区長 議会で具体策示せず

いたちごっこになってしまい、需要があるからと対策をしていたら、いくら税金があっても足りない、と言いたいのでしょう。東京23区内という立地を考えれば、周辺人口も多く、人の移動も起きやすいですから、限りある税金をやりくりする区長としては、これが偽らざる本音なのかもしれません。

僕は杉並区政に詳しいわけでもありませんし、区政に携わった経験があるわけではないので、区長の考え方が、子育てへの無理解なのか、区政全体を統括する者として極めて合理的なものなか、判断できません。

ただ気になるのは、子供の増加を、区政を困難にするマイナス要因として捉えているように見える点です。

子供が増えることは、将来の税源となるわけですから、プラス要因です。少なくとも、魅力的な街だと若い世代が集まってくれることほど、自治体のブランディングに利益になる要素はないはずです。

東京新聞の記事にも、

区の零~四歳児人口は年々増加し、認可保育所への入所申込者数は今年までの五年間で二倍以上に伸びた。出保裕次保育課長は「四月からの入所申込者の約四割は過去三年間に転入してきた人。住みやすい街として人気がある」と説明する。

とあるように、すでに子育て世代の支持を集めつつあるわけです。

もし杉並区が、高齢化が進んだ自治体であったとしたら、「保育より福祉に税金を掛けざるを得ない」という言い分はわかります。しかし、杉並区の年齢別人口構成を見ると、

0歳〜19歳 7万人(13.3 %)
20歳〜39歳 17万5000人(33.1 %)
40歳〜59歳 14万3000人(27.1 %)
60歳以上 14万人(26.5 %)

とあり、働き盛りの世代が最も多く、60歳以上の割合は1/4に過ぎません。

ただでさえこれから高齢化が進行するという世の中なのに、自治体は保育需要の高まりをマイナス要因と捉えるべきではありません。子供や子育て世代が集まってくれる事実を、千載一遇の好機と捉え、大きな勝負に打って出るべきです。

20〜30年後、杉並区が高齢化の進行した自治体になるのか、それとも現状の人口構成を維持した活気ある自治体のままでいられるのか、岐路に立っているように僕には見えます。

 

親は住む場所を変えるか仕事を変える決断をしろ

とは言っても、予算を組みかえ、保育所が充実してくるのには時間がかかります。いまデモをしても、保育環境が整うまでには、子供は成長して大きくなってしまいます。

また、数だけ増やしたところで、人を急激に増やせば保育士の質が相対的に低下します(これは現場の方の一部も懸念している事実です)。

いま、我が家で通っている保育園では、運営にしろ、親への対応にしろ、長年の経験に裏打ちされた安心感のようなものを感じます。丁寧に説明してくれたり、コミュニケーションをとろうとしてくれたり、これは一朝一夕にはできないと、いつも感心しています。

37.4℃を超えたら一律で子供を帰宅させる保育園。クレームをつける親はモンスター?

 

 

上記記事にも書きましたが、「社会の要請」と「提供される保育」がミスマッチしている状況のなか、親と保育園の間には摩擦が起きやすい現実があります。保育園に入れたはいいがストレスで頭がおかしくなりそう、という知人の話も聞きました。

杉並区は、現時点では子育てに向かない自治体だという事実を、親は真っ正面から捉えるべきです。仕事が最優先ではなく、子供(あるいは保育環境)を最優先と捉え、住む場所を変えるか、仕事を変える決断をするべきです。

僕は実際に、仕事を変えました。

 

「向こう3年程度をいかに最適化するか」が親の務めでは

冒頭で紹介した動画を見ると、保育所を充実させるべき理由として、「育休明けで職場復帰できないと、再就職が難しくなる」というものがあげられていました。

これは極めて個人的な意見で、押しつけるつもりは毛頭ないのですが、僕ならば「そんな将来の心配なんか知ったことか」と考えます。5年後、10年後の世の中がどうなっているかなんて、僕には想像できません。そんな先の心配をしてどうするのか、というのが率直な感想です。

親が子供の成長に影響を与えられる時間は、極めて短い期間です。ならばわりと想定しやすい、向こう3年間程度をいかに最適化するかだけを考えるのが、親の役目だと思うのです。不安だったり、何も手立てがないように見えたりしても、そこを何とかするのが親ではないでしょうか。

口にしてしまうとかなりマッチョですが、僕自身は(できるできないはまた別の問題として)常にそういう心構えでいます。

みなさんは、今回の杉並区の待機児童問題、どう思いますか? また、親としてどうするべきと思いますか?

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