スマホがあればすぐに読める直木賞受賞作一覧(2000年〜)


Kindle化されている直木賞受賞作を紹介します。

直木賞は中堅以上の作家に与えられるエンターテイメント小説の賞です。若くて才気溢れる純文学作家に与えられる傾向の強い芥川賞とは違い、円熟味を増したプロの手腕を味わえる作品がほとんどです。

なお、Kindle書籍は、Amazonの端末『Kindle Fire』等がなくても、無料のKindleアプリをダウンロードしたスマートフォンやタブレットがあれば読めます。必要なのはスマホとAmazonアカウントだけです。

2013-02-21_1431
 

第147回直木賞(2012年上半期) – 辻村 深月『鍵のない夢を見る』

■内容紹介(Amazonより。以下全作品同様)

普通の町に生きる、ありふれた人々がふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を見事にとらえる5篇。現代の地方の姿を鋭く衝く短篇集

■感想(Amazonカスタマーレビューより一部抜粋。以下全作品同様)

  • 人の感情の細かい襞をすくいあげるような感じで丁寧に描かれた文章で、どれもありふれた事件なのですが読みごたえはあります。特にこの短編集では、男の人の描き方が非常に上手いなあという印象を受けました。主人公と深くかかわることになる男たちが皆、ある種の不快感をこちらに与えてくるのですが、それが妙に現実味があるというか、こういう人いるよねっていう絶妙な気持ち悪さなの……
  • 私が今まで読んだ辻村さんの小説の中で、1番凡庸なお話だったな…というのが読後の感想です……
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第144回直木賞(2010年下半期) – 道尾 秀介『月と蟹』

■内容紹介

「ヤドカミ様、僕の願いを叶えて」。行き場のない思いを込めた他愛ない儀式がやがて……。子供たちの切実な心が胸に迫る俊英の傑作!第144回直木賞受賞作品。

■感想

  • 何冊か読んだ道尾秀介作品の中では、ずば抜けておもしろかった。けっこうグロテスクな描写が多い中で、この作品の視点が、おもしろい……
  • まったく感情移入できませんでした。そもそも虐待されている子供は友人などできません。ストーリーが破綻しています。それでも最後まで読みました。「時間を返してください……
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第143回直木賞(2010年上半期) – 中島 京子『小さいおうち』

■内容紹介

今はない家と人々の、忘れがたい日々の物語。映画化決定。昭和初期東京、戦争の影濃くなる中での家庭の風景や人々の心情。ある女中回想録に秘めた思いと意外な結末が胸を衝く、直木賞受賞作。

■感想

  • 平易な文章にこめられた深みが素晴らしいです。派手なストーリー展開はないのに、次のページがどんどん読みたくなる。活き活きとした人間が描かれるだけで、こんなに小説は面白い……
  • 直木賞受賞作品ということで期待しすぎたのかもしれません。良作でしたが、時代の臨場感があまりなくてあまり実感をもって読むことができませんで……
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第142回直木賞(2009年下半期) – 佐々木 譲『廃墟に乞う』

■内容紹介

道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。やっと回復してきた仙道に、次次とやっかいな相談事が舞い込む。

■感想

  • 少々淡白な内容だが、私はとても面白かった。仙道のちょっと訳ありな感じが、作品に深みを感じさせていると思う……
  • 短編ひとつひとつの出来もあまり良いとは思えないし、主人公の休職中の刑事も光らないし、ぱっとしない小説……
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第140回直木賞(2008年下半期) – 山本兼一『利休にたずねよ』

■内容紹介

女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。解説は作家の宮部みゆき氏。

■感想

  • 「侘び」についても、むしろ茶道についても全く知識のない自分にとっても、かなり衝撃的な後味だった。侘びというと、勝手ながらくすんだ茶色みたいなイメージを持っていたので、この作品中の利休の燃えたぎるような情熱や執心は……
  • 10年も茶道をやっていて、行き着いた利休像がコレですか?ガッカリ中のガッカリです。「戦国鍋TV」の「RQ」君の方がまだ……
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第138回直木賞(2007年下半期) – 桜庭 一樹『私の男』

■内容紹介

狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂。

■感想

  • 近親相姦(少女であった私と父親)が延々と続いていく。しかも主人公である少女は肯定し。なんて、絶対感情移入できない。考えただけで虫唾が走る内容である。しかし、不思議にこの少女に共感を抱いて……
  • 言葉が乱暴で申し訳ないのですが、女性として全く受け付けないです。「胸糞悪い」の一言……
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第137回直木賞(2007年上半期) – 松井 今朝子『吉原手引草』

■内容紹介

なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか? 遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られる廓の表と裏。やがて隠されていた真実が少しずつ明らかになっていく……。吉原を鮮やかに浮かび上がらせた、時代小説のあらたな傑作!

■感想

  • 花魁葛城の失踪事件の真相を追うインタビューで構成されてゆきます。この構成が素晴らしく、上質のミステリーとして読むことが出来ます。失踪事件の様子や理由を追求してゆくというだけでなく……
  • かなりシビアな書評で申し訳ないが、はっきり言わせていただきます!「つまらない!」「非常―に、つまらない……
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第135回直木賞(2006年上半期) – 三浦 しをん『まほろ駅前多田便利軒』

■内容紹介

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。多田と行天コンビの魅力満点の連作集!

■感想

  • 三浦しをんさんの作品の中でも特にお気に入りです。主人公多田の事務所に転がり込む(?)行天がだいすき。掴みどころの無い飄々としている……
  • リアリティなし・・・登場人物の抱えている問題がすべて取って付けたように……
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第133回直木賞(2005年上半期) – 朱川 湊人『花まんま』

■内容紹介

まだ幼い妹がある日突然、母のお腹にいた時のことを話し始める。それ以降、保育園をぬけだし、電車でどこかへ行こうとしたり、習ったことの無い漢字を書いたり。そして、自分は誰かの生まれ変わりだと言い出した…(表題作)。昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公たちの思い出が語られる。ちょっと怖くて不思議なことや、様々な喜びやほろ苦さを含む物語に、深い感動と懐かしさがせまる傑作短篇集。第133回直木賞受賞作。

■感想

  • なんとも不思議な話が6篇。ありえないようでいて、じわじわとあるいはズキンと胸に入り込んでくる話だ。“昭和”の時代の空気を色濃く漂わせた、どこか懐かしくしかし決して綺麗事ではない子供時代の思い出が語られてゆくにつれ、物語の世界に引きこまれて……
  • どれも関西弁で文章が進んでいく。そもそも最初のこの時点で、ちょっと違和感と嫌悪感を覚える。またどれも著者世代(1960年代)がベースにあり、大阪で生まれ育ったこの世代の人には懐かしくていいのかもしれない。が、私にはちょっと……
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第132回直木賞(2004年下半期) – 角田 光代『対岸の彼女』

■内容紹介

30代、既婚、子持ちの「勝ち犬」小夜子と、独身、子なしの「負け犬」葵。性格も生活環境も全く違う二人の女性の友情は成立するのか!?

■感想

  • 近年まれに見る大傑作でした。人の生き方まで視野に入れ、その上で物語として上質である本作は「本好き」と自称する全ての人必読……
  • ストーリーというベルトコンベアに、紙に描いて切り抜いた登場人物が乗っかって流れていっている、そういう印象の本です。(最近こういうの、多いなあ)つまり、人物が、本の世界の中で息づいでいない、生きていない……
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第131回直木賞(2004年上半期) – 奥田 英朗『空中ブランコ』

■内容紹介

傑作『イン・ザ・プール』から二年。伊良部ふたたび! ジャンプがうまくいかないサーカス団の団員、先端恐怖症のヤクザ……。精神科医伊良部のもとには今日もおかしな患者たちが訪れる

■感想

  • 小説を読んでこんなに笑ったのは久しぶりだ。人間みんなどこか可笑しなところがあるよね、というユーモアに溢れた……
  • コピーライター・構成作家の書いた文章であり文学の域に達していない。予定された落ちに向かって空しく綴られた文章の間隙には何の感動も……
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第131回直木賞(2004年上半期) – 熊谷 達也『邂逅(かいこう)の森』

■内容紹介

大正年間、身分違いの恋から故郷を追われたマタギの青年、松橋富治の波乱の人生を描く。自然に対する畏敬の念あふれる雄大な物語

■感想

  • まったく読んだことのなかった分野の本。読み終えた後の感動は、これまで味わったことのないくらいのもの……
  • マタギは好きだが色恋はどうでもよい.と思っている人は中途半端な気持ちに……
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第129回直木賞(2003年上半期) – 村山 由佳『星々の舟』

■内容紹介

家族だからさびしい。他人だからせつない──禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄と、いじめの過去から脱却できないその娘。厳格な父は戦争の傷痕を抱いて──平凡な家庭像を保ちながらも、突然訪れる残酷な破綻。性別、世代、価値観のちがう人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ瞬き、輝きながら「家」というひとつの舟に乗り、時の海を渡っていく。愛とは、家族とはなにか。03年直木賞受賞の、心ふるえる感動の物語。

■感想

  • 読み終わってもしばらく、この作品の世界観から抜けられない。私にとっては、それほど心動かされる作品……
  • まず、これはエンターテイメントな作品ではないと思う。何かの批評本では「昼ドラ」と酷評されていたが、私が嫌だったのは、最終章が露骨過ぎ……
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第129回直木賞(2003年上半期) – 石田 衣良『4TEEN』

■内容紹介

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

■感想

  • ズッコケ三人組が4人になって平成に帰って来た! そんな感じの青春小説。品の良い文体が好き……
  • いかにも「大人が描く」14歳ですね。リアリティは皆無……
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第126回直木賞(2001年下半期) – 山本 一力『あかね空』

■内容紹介

希望を胸に上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。味覚の違いに悩みながらも恋女房に助けられ表通りに店を構える。傑作人情時代小説

■感想

  • 特別大きな事件が起こるでもなく、剣劇などの派手な描写があるわけでもない。でも、読み出すと夢中になって途中でやめられなく……
  • 全選考委員の推薦で直木賞をとった長編だが、評価に迷う。時代考証はよくなされている。導入部もいい。だが、全体に妙にご都合主義だし……
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第125回直木賞(2001年上半期) – 藤田 宜永『愛の領分』

■内容紹介

過去の事実が二人の情愛をより秘密めいたものにする。仕立屋の淳蔵はかつての親友夫婦に招かれ三十五年ぶりに訪れた故郷で出会った佳世と齢の差を超えて魅かれ合うが。直木賞受賞作

■感想

  • 直木賞受賞の恋愛小説。美と醜があっていいよね。えぐさもドキドキ。おぞましさにもドキドキ。静寂すらドキドキ。冒頭からものものしくて一気に……
  • 大人の愛の美しい部分とともに、醜い部分をたっぷりと読ませてくれる。一気に読めてしまったのに、読み終わったあとになぜか、もやもやとした釈然としない感じが……
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第124回直木賞(2000年下半期) – 山本 文緒『プラナリア』

■内容紹介

乳ガンの手術後、何をするのもかったるい25歳の春香。この洞窟の出口はどこにある? 働かない彼女たちに現在を映す恋愛小説集

■感想

  • 山本文緒の作品は沢山読んだ。最初は主人公の奇異(?)な性格に驚かされり、涙したりした。しかし、考えるとどの場面の主人公も自分に似てるところがあると思えて……
  • 直木賞受賞作だそうですが、はっきり言ってつまらない。働かない女性をテーマに書かれたそうですが、作者がそのテーマに対して真摯に……
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第123回直木賞(2000年上半期) – 金城 一紀『GO』

■内容紹介

広い世界を見るんだ―。僕は“在日朝鮮人”から“在日韓国人”に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子高に入学した。小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった―。感動の青春恋愛小説、待望の新装完全版登場!第123回直木賞受賞作。

■感想

  • 在日文学は多々ありますが、間違いなくGO以前GO以降と言われるような草分け的文学作品です。暗くて陰鬱だった在日文学をここまでポップかつ深く、多くの読者に届けられることが出来たのは凄い……
  • 在日朝鮮人の書いた自伝的青春小説である。わたしはこれを読んでいる間、号泣しつづけた。わたしがもっとも泣いた小説であり、もっとも優れた純文学であり、もっとも優れた不良小説である。すべての在日は移民であり、世界中の移民がこれを読むべき……
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以上、2000年以降の受賞作でKindle化されているものは、35作品中18作(51.4 %)でした。
 

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