71月

孫に向かって「男だから」「女だから」を連発する祖父


ある種の笑い話なんですが。

妻の父(つまり、こどもたちにとっての祖父)が、2歳児に向かって、「男なんだから泣くな」を連発します。

 

こどもには思いきり泣ける環境が必要

当たり前なんですけど、2歳児が泣くのは成長の過程であって、そうやって甘えて、感情をぶつけても受け止めてくれる存在がいると安心することによって(心の安全基地)、行動範囲を広げていくことができます。

大人になれば、感情のぶつけ方にも様々あるわけですけど、2歳児では言葉や行動でうまく表現できないので、ギャン泣きになります。仕方のないことだし、また前段のとおり必要なことでもあります。

ところが祖父は、「泣いてばっかりいると、泣き虫に育つぞ」とか、平気で言うんですよね。

 

ふだん泣かせているから気にしない

内心、「うへー」とか思うんですけど。はは。(^^;;

長年の経験から、徒労だと分かっているので、あえて議論はしません。一言で表現すれば、昔気質の頑固な方なんです。悪気があって言っているのでないのも、当然わかりますし。

それくらいでガタガタになっちゃうような、ヤワな子育てはしてない自信もあります。

同居しているとは言え、祖父は自営業で現役で働いています。こどもたちが祖父と接する時間は、それほど長くはないんです。

ふだんは、こどもたちには、気の向くままに泣かせてあげてます。言い分を聞いてあげるだけで(あるいはギュッと抱きしめて「悔しかったね〜」などと代弁してあげるだけで)、ケロッとして遊びを再開します。

もちろん、眠かったり、疲れていたりすると、どうにもならんケースもありますけど。あと、親の側に時間的または精神的余裕がないときも、忍耐強く接するのは難しいですけど。まあ、それはそれとして。

 

女の子なんだから、おしとやかにしなさい

祖父はほかにも、もうすぐ5歳になる娘が、高いところから飛び降りて遊んでいたりすると、「女の子なんだから、そんなことしちゃいけない。おしとやかにしないと」なんて言ったりしています。

僕なんかは、自ら探検して楽しみを探し当てることって、何よりも素晴らしいと思っているし、こどもはそうやって体に負荷をかけて身体的に成長していくものだと思っているので、「ちょっとちょっと(^^;;」と思います。

ま、繰り返しますが、接する時間が短いので、大した問題ではないですが。どこまで本気で言っているのかもわかりません。単に、危ない行為を止めさせようとして言っているだけかも。

ちなみに、祖父の二人の娘(僕の妻と、その妹)は、どう見ても “おしとやか” というタイプではなく、当人たちもそんなキャラだとは微塵も思っていないはずなので、祖父が孫にどういうつもりで「おしとやかにしろ」と言っているのか、僕にはよくわかりませんw

 

年長者だからと言って正しい子育ての知識を持っているわけではない

冗談はともかく、これって、けっこう悩んでいる人も多いんじゃないかと思うんですよね。

問題なのは、子育てを経験した年長者であるにもかかわらず、明確に誤った知識を持っているケースがあるという点なんです。

たとえば、2歳児に泣くのを禁じて、泣くたびに「泣くな!」と怒鳴っていたら、どうなるか。

小学生や中学生じゃなく、2歳児ですよ。感情を表に出す、誰かにぶつける、受け止めてもらうという経験ができないで、育ってしまったとしたら。

 

なるほどこれが嫁・姑戦争の火種か……

我が家は、共働きとしてはこどもたちと過ごす時間が長いし、わりと自分たちの子育てにも自信がある(こどもたちの成長の仕方を見ていて、だんだん自信が出てきた、というのが正確)ので、気にならないんですが、そうでない人もきっと多くいるんだろうと思います。

たとえば、2歳児に向かって「男なんだから泣くな」と言うんじゃなく、面と向かって「おまえらの子育てが間違ってるから泣き虫なんだ」とか言われた日には、軍拡にいそしんで臨戦態勢をとりたくなる気持ちもわからんではないです。

なるほどこれが嫁・姑戦争の火種の一つになるんだな、と書いていて思いました。

年長者は、積み重ねてきた年齢から「ヒヨッコはわかってない」と見下しがちですし、若い親は、今の世の中で苦労して子育てしているプライドがあるので、「時代遅れの年寄りのたわごと」と軽蔑しがちです。

両者が分かり合えるかどうか、あるいは距離を取りつつもうまくやっていけるかどうかは、完全にケースバイケースで、その人次第です。

 

“親は自信がない” 事実が問題をややこしくする

難しいのは、一般的に若い親は、子育てについて年長者に意見されると、それを真っ向から否定するのは困難だということです。

なにしろ、はじめて子育てをするわけですから。

こりゃトンデモだな、と思ったら、本来はスルーしてしまえばいいわけですが、自信が持てないもんだから、不安にもなりますし、強いストレスも感じます。

あるいは、自分の子育てに納得できていないケースでも、おそらく同様でしょう。ただでさえギリギリで頑張ってんのに、横から余計な口出しするなよ、と過剰反応せずにはいられません。

 

理想を言えば、親が子育てに納得できるといい

我が家の場合は、上の子が乳児だったころは、基本的に妻と二人で子育てをしていたので、(死ぬほど大変で、不安もたくさんあったけど)子育てに意見する年長者は近くにいませんでした。

現在は妻の実家にいますけど、だんだん子育てに慣れてきたのと、こどもたちの成長を見るにつけ、自信がついてきているので、書いてきたとおり、問題にはなっていません。

結果オーライ、という感じですかね。

そんな経験から考えてみると、やはり親が自分自身の子育てに納得することが重要なんだろうな、と思います。

加えて、発達心理学を学ぶのがいいですね。

僕はこどもの頃から異年齢で活動するコミュニティに関わっていたので、こどもとの接し方は感覚的にわかっているつもりでした。

が、乳幼児はやはり別物だし、何より「感覚」とかいうあやふやな理解だと、いざという時に役に立たちません。しっかり理屈として理解しておけば、他人にあーだこーだ言われても、冷静に対処できますから。

もし今、出産前に戻るとしたら、発達心理学を学びます。

 

矛盾も楽しめるくらいの余裕を持ちたい

我が家は、特定の価値観の温室でぬくぬくと育つんじゃなく、世の中にはいろんな価値観があるんだと知れたほうがいいという考えでもあります。

うちの子たちには、独り立ちするまでは、親の庇護の下で、ほどよい矛盾を感じながら成長していってほしいなぁと思ってます。

そのためには、親である僕と妻が、価値観の違いを笑い飛ばせるくらいの自信と余裕を持てないと。今後も精進していきたいと思っています。

Share this Story
記事はいかがでしたか?
1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (3 件の評価, 平均 4.67)
Loading...




寄金佳一 デジタル販売記事
urepia-banner3のコピー writing-bannerのコピー



話題の記事





最新記事はSNSをチェック

TOPページ サイトマップ 更新履歴